■動力フィーリングは?
●動力性能&走行安定性ランキング
・1位:日産ノートX
・2位:トヨタアクアG
・3位:トヨタヤリスハイブリッドG
・4位:ホンダフィットe:HEVホーム
走りの1位はノートX。e-POWERではモーターがホイールを駆動するので、適度な瞬発力があって加速は滑らかだ。操舵感も機敏でよく曲がり、峠道などではスポーティな走りも楽しめる。
2位はアクアGで、ヤリスハイブリッドGよりも、実用回転域の駆動力に余裕を感じる。駆動用電池を進化させたからだ。操舵感は穏やかだが、後輪の接地性が高く、走行安定性も優れている。
3位はヤリスハイブリッドG。機敏でスポーティな運転感覚に特徴がある。落ち着いた印象は乏しいが、峠道などは軽快に走る。
4位はフィットe:HEVホームだ。運転感覚は穏やかで特徴は乏しいが、扱いやすい。
■乗り心地、静粛性のアクア
●乗り心地&静粛性ランキング
・1位:トヨタアクアG
・2位:ホンダフィットe:HEVホーム
・3位:日産ノートX
・4位:トヨタヤリスハイブリッドG
1位はアクアG。ヤリスハイブリッドGに比べると全長とホイールベース(前輪と後輪の間隔)が長く、上級の位置付けでもあるため、乗り心地と遮音性に配慮した。5ナンバーサイズに収まるコンパクトカーとしては快適性が高い。
2位はフィットe:HEVホーム。モーター駆動が中心のハイブリッドは加速が静かで滑らかだ。3位はノートX。乗り心地は少し硬く気になるが、滑らかさと静粛性は満足できる。
4位のヤリスハイブリッドGは、転がり抵抗を抑えた低燃費指向のタイヤの影響もあり、路上の細かなデコボコを伝えやすい。アクセルペダルを踏み込むと、3気筒エンジン特有の粗いノイズも響きやすい。
■コスパはフィットが1番
●価格の割安度ランキング
・1位:フィットe:HEVホーム
・2位:アクアG
・3位:ヤリスハイブリッドG
・4位:ノートX
割安度の1位はフィットe:HEVホームだ。価格は211万7500円に抑えられ、衝突被害軽減ブレーキと運転支援機能に加えて、ほかの車種ではオプション設定にすることの多いLEDヘッドランプも標準装着した。前述のとおり居住性が快適で、シートアレンジも多彩だ。1.3Lノーマルエンジンを搭載するホームとの価格差を34万9800円に抑えたことも含めて、買い得感が強い。
2位はアクアG。価格は223万円だから特に安くないが、衝突被害軽減ブレーキと運転支援機能に加えて、100V・1500Wの電源コンセントも標準装着する。災害時にも役立つ装備とあって注目度は高い。前述の通り乗り心地や静粛性も優れているので、割安度を強めた。
3位はヤリスハイブリッドGだ。価格は213万円に抑えたが、居住性などの機能と装備の違いを考慮すると、アクアGよりも割高になってしまう。
4位はノートX。価格は218万6800円に抑えたが、運転支援機能のプロパイロットとLEDヘッドランプはセットオプションとして設定される。このふたつを標準装着すると、価格が270万円を超えてしまう。
■総合結果
●総合ランキング
・1位:フィットe:HEVホーム
・2位:アクアG
・3位:ノートX
・4位:ヤリスハイブリッドG
総合1位はフィットe:HEVホームだ。燃費性能は上位ではないが、実用的な機能と価格のバランスでは最も買い得だ。後席も広く荷室の使い勝手も優れているから、ファミリーユーザーに推奨できる。
2位は僅差でアクアG。実用性はフィットに劣るが、動力性能、走行安定性、乗り心地、内外装の質感といった満足度が高い。燃費性能も優れている。価格も割安なので、セダン的な快適性を重視するユーザーに適する。
3位はノートXだ。乗り心地は硬めだが、運転感覚が適度にスポーティで内装の質も高く、クルマ好きのユーザーに向いている。ただし、価格が割高だ。装備を充実させるなら、実質的に16万円の上乗せで内外装の質感や運転感覚が向上するノートオーラが買い得になる。特にスポーティなノートオーラNISMOは格安だ。バリエーション選びに注意したい。
4位はヤリスハイブリッドG。ほかの3車種に比べると、居住性、内装の質、乗り心地で見劣りする。それでも燃費性能は最優秀だから、走行距離が伸びるユーザーであれば選ぶ価値がある。アクアが登場した今、ヤリスで選ぶべきはハイブリッドではなく、1.0Lと1.5Lのノーマルエンジン車になった。
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