■牽引力は9000ポンド(4081kg)
しかし、ランクル300とLX600のリアサスペンションがリジッド式とするのに対し、歴代モデル同様にマルチリンク式とするのが大きな特徴だ(新型よりタンドラも、マルチリンク式に改められている)。
この点が、オンロードでの快適性を重視したキャラクターに反映させている。このため、駆動方式も、後輪駆動式とパートタイム4WD式の2種類から選択可能だ。
最大のトピックは、最新式となったパワートレーンだ。現行型は5.7LのV8DOHCと6速ATから、ダウンサイジング+電動化を図った3.5L V6ツインターボのハイブリッド、「i-FORCE MAX」に変更。
組み合わされるトラスミッションは、さらなる多段化を図った10速ATとなる。この組み合わせを全グレードに搭載する。エンジン性能は、最高出力437hp、最大トルク583Lb-Ft.(790Nm)と刺激的なパワフルさ。
けん引能力は、最大9000ポンド(4081kg)を誇る。キャンピングトレーラーやボートなど趣味を楽しむアイテムをけん引する機会も多いアメリカらしいアピールポイントで、現行型よりも約22%も牽引力が高められている。
さらにけん引を多用するユーザー向けに、安全かつ快適な走行を可能とするロードレベリングリアハイトコントロールエアサスペンションとアダプティブバリアブルサスペンション(AVS)をオプションとして提供。
けん引車向けの機能パッケージも用意され、トレーラー付きの状態での後退を支援する「トレーラーバックアップガイド」やまっすぐな後退を支援するステアリングアシスト機能「ストレートパースアシスト」なども上位グレードで標準化するなど徹底している。
■ハイブリッドでより過激に?
注目される「i-FORCE MAX」ハイブリッドシステムは、エンジンとトランスミッションの間にあるベルハウジングにモータージェネレーターを搭載したもの。
ちなみにトラック「タンドラ」の同ハイブリッドシステムでは、駆動用バッテリーにニッケル水素を使い、電池容量が1.87kWh。モーターパワーは、48hp(36kW)/250Nmと記載されている。
時速18マイル以下(約29km/h)の低速域では、モーター主体の走行を行い、それ以上の領域はエンジンが主役となる。ただ、ドライブモードの選択での変化もあり、けん引モードではエンジンとモーターが同時に作動。
スポーツモードでは、電気モーターを加速力に使えたりするようだ。
グレード構成は、エントリーの「SR5」、装備を強化した「リミテッド」、豪華装備の「プラチナム」、TRD仕様の内外装に加え、オフロード機能を強化した4WD専用グレード「TRD PRO」、最上級の「キャップストーン」の5タイプを設定する。
トヨタでは、TRDブランドを積極的に展開しているが、今のランクル300のGR SPORT的な存在と言えるのがTRDチューンのFOXインターナルバイパスショックや1/4インチのアルミ製TRDフロントスキッドプレート、セレクタブルロック式リアデフなど本格的悪路仕様に仕上げられている点。
これはランクル300のGR SPORT以上かもしれない。
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