■あのミニバンやハッチバック、クロスオーバーはどこが進化した?
【 新型トヨタ ノア/ヴォクシーの進化度は? 】
ミドルクラスを代表するミニバンだ。8年ぶりにモデルチェンジを行い、第4世代が登場した。資料を見ると多くの部分を刷新していることがわかる。特にパッケージングは大きく進化し、3列目でも快適に座れそうだ。超ロングシートやアシスト機構、からくりテールゲートなどにより利便性も向上した。
ハイブリッドシステムは変わっていないが、最新作だからドライバビリティと快適性に加え、燃費も向上しているはず。また、ハイブリッド車に加わった4WDのE-Fourも実力派だろう。進化の度合いはかなり大きい。
※先代モデルを100点とした場合の進化度
総合評価:130点(ベストカー3月10日号掲載時、新型は未試乗のため資料による機能性の差での評価)
【 新型トヨタ アクアの進化度は? 】
ハイブリッド専用モデルの売れっ子で、3年間もベストセラーカーの座にあった。その第2世代はホイールベースを50m延ばし、背も30mm高くしている。後席は広く、居心地がよくなった。スイッチの操作性やナビの視認性も向上し、使い勝手がいい。
1.5Lの直列3気筒エンジンにモーターのハイブリッドシステムは、モーターアシストの領域が増え、軽やかな加速を見せる。EV走行できる領域も広がった。
また、新たに加わったワンペダル制御は違和感なく使え、慣れると便利だ。エンジンがかかるとノイズは高まるが、クルージング時の静粛性は向上した。
新世代プラットフォームの効果は絶大だ。特に上級のZは素直なハンドリングに加え、フラット感のある上質な乗り心地を実現。4WDのE-Fourの上質な走りも印象に残る。
※先代モデルを100点とした場合の進化度
動力性能:110点、操縦性:115点、快適性:115点、燃費性能:105点、居住性能:115点、総合評価:115点
【 新型ホンダ シビックの進化度は? 】
先代は4ドアセダンを設定していたが、11代目は日本市場にクーペフォルムの5ドアハッチバックを投入。パワーユニットもタイプRが遅れて登場するから1.5Lの直列4気筒ターボだけとなっている。が、キャビンは広く、後席も満足できる広さだ。先代より車両感覚をつかみやすいので運転もしやすい。
1.5Lのターボエンジンは先代と大きく変わる印象ではないが、高回転まで軽やかに回り、加速も冴えている。6速MTの洗練度も増した。サスペンションの動きもよくなっている。本当の評価はタイプRが加わってからか!?
※先代モデルを100点とした場合の進化度
動力性能:105点、操縦性:115点、快適性:105点、燃費性能:100点、居住性能:115点、総合評価:110点
【 新型レクサス NXの進化度は? 】
RXの下のポジションに送り出されたクロスオーバーSUVで、4つのパワーユニットを設定。プラグインハイブリッドも登場した。2.4Lのターボは先代より400cc大きいから余裕の走りを披露する。2.5Lエンジン搭載車は素直なパワーフィールだ。
ATが8速になったから加速の軽快感が増し、静粛性などの快適性も向上した。
ハイブリッド車は重さを意識させない。シャシーを一新したため、ハンドリングも欧州車並みに軽やか。4WDもスポーティな味わいだ。取り回し性以外は大きく進化した。
※先代モデルを100点とした場合の進化度
動力性能:115点、操縦性:115点、快適性:115点、燃費性能:110点、居住性能:115点、総合評価:115点
【 新型スバル レガシィアウトバックの進化度は? 】
ワゴンとSUVのいいとこ取りをしたクロスオーバー4WDだ。北米より2年遅れて登場。
心臓は1.8Lの水平対向4気筒DOHC直噴ターボとした。流す走りではジェントル。だが、アクセルを踏み込むと低回転域からターボが後押しして冴えた加速を見せる。レギュラーガソリン仕様なのもいい。振動とノイズも上手に抑え込んだ。
フルインナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用したことによってボディは驚くほどシャキッとした。これが気持ちいい操舵フィールと意のままの走りに大きく貢献。速い走りでも悪路でも絶大な安心感が得られている。
キャビンは先代にも増して広く快適だ。シートも大きめだから気持ちよく座れる。運転支援のアイサイトXは標準で装備されるが、大柄だから運転にはちょっと気を使う。
※先代モデルを100点とした場合の進化度
動力性能:120点、操縦性:120点、快適性:110点、燃費性能:105点、居住性能:110点、総合評価:115点
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