■ハンドリング、乗り心地……三菱自慢のS-AWCと上質な足回りのアウトランダーが光る
この点がアウトランダーとRAV4 PHVの大きな違いで、クルマのキャパシティ(容量、器)によるものなのか、アウトランダーの圧勝となった。
RAV4 PHVは動力性能の向上、バッテリーの搭載による重量増に対してクルマが追い付いていない傾向で、RAV4の2Lガソリンや2.5Lハイブリッドほどハンドリングや乗り心地といった質、乗り味はよくない。そのため、そのあたりの質をブレーキも含めて高めたGRスポーツのようなグレードも欲しい。
日産のプラットフォームを使うアウトランダーは20インチタイヤの装着をはじめとした三菱自動車からの要望もあり、クルマのキャパシティに余裕がある。加えてショックアブソーバーなどもいいものが付いているようで、20インチタイヤを履きながらオフロードコースですら路面への追従は申し分なく、公道で不快な硬さを感じることもない。
ハンドリングもオンロードではバッテリーを床下に積むプラグインハイブリッドらしいドッシリとした印象を持つのに加え、オフロードコースでも車重2トンオーバーのSUVとは思えないほどガンガン走れる。さらに、リアモーターの出力の大きさによるコントロール性の高さやモード選択による変化といった楽しさも備える。
アウトランダー 10点
RAV4 PHV 7点
■装備内容、コストパフォーマンス……ともに500万円級のSUVとして申し分ない装備内容だ
各々の量販グレードとなるアウトランダーP(532万700円)、RAV4 PHV G”Z”(上級グレード、499万円)で、アウトランダーPのアドバンテージを見ていくと、主にV2Hのための急速充電機能、ヘッドアップディスプレイ、セミアリニンレザーシート、前席のリフレッシュ(マッサージ)機能、3列目シート、BOSEのオーディオ、18インチのRAV4 PHVに対して20インチタイヤと、33万700円の差額を大幅に上回る装備が加わり、お買い得感はRAV4 PHVより高い。
なお、RAV4 PHVの最上級グレードとなるブラックトーン(539万円)はG“Z”に対し、19インチタイヤ、デジタルインナーミラー、ヘッドアップディスプレイなどが加わるものの、40万円の差額ほどではなく、加わる装備も必要性が薄いものが多い。
その挙句、ブラックトーンというグレード名だけにツートンカラーのボディカラー代は539万円に含まれるのかと思いきや、別料金とかなり割高なので、基本的に避けることを薦める。
アウトランダー 10点
RAV4 PHV 8点
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