敵は己にあり!? 新型フェアレディZ「プロトスペック」 696万円の価値と立ち位置

輸入車のライバルはどのクルマ?

直4、1.8Lターボエンジンをミッドシップに搭載するアルピーヌA110。ボディサイズは全長4205×全幅1800×全高1250mm、ホイールベース2420mm
直4、1.8Lターボエンジンをミッドシップに搭載するアルピーヌA110。ボディサイズは全長4205×全幅1800×全高1250mm、ホイールベース2420mm

 ライバル車は輸入スポーツカーからも見つけられる。ドイツ車ならポルシェ718ケイマンだ。全長が4385mm、全幅が1800mmのボディは新型フェアレディZに近い。エンジンは直列4気筒2Lターボで、最高出力は300馬力と控え目だが、エンジンをボディの中央に搭載するミッドシップ方式を採用する。

 正確かつ機敏に反応する操舵感と、危険回避時を含めた優れた走行安定性を併せ持つ。718ケイマンの価格は729万円だから、新型フェアレディZプロトスペックに近い。

 フランスのアルピーヌA110もライバル車だ。ボディサイズは全長が4205mm、全幅は1800mmと少しコンパクトな2人乗りのスポーツカーになる。直列4気筒1.8Lターボエンジンは、ミッドシップ方式でレイアウトされ、A110GTは最高出力が300馬力、最大トルクは34.6kg-mだ。コンパクトなボディが生み出す良く曲がる運転感覚が特徴で、A110GTの価格は893万円と少し高い。

 フェアレディZが好調に売られるアメリカのスポーツカーとして、シボレーカマロもライバルに挙げられる。全長が4785mm、全幅が1900mmのボディは、ボンネットが長くてカッコイイ。

 クーペSSのエンジンは、V型8気筒6.2Lで、最高出力は453馬力、最大トルクは62.9kg-mと強力だ。ターボを装着しない大排気量エンジンとあって、迫力のある吹き上がりを満喫できる。クーペSSの価格は729万円になる。

 なおアルピーヌA110とカマロの外観は、新型フェアレディZと同様、往年の懐かしい外観を連想させる。スポーツカーの購買層が中高年齢層になり、車両のコンセプト、デザインともに原点回帰の指向性を打ち出す。そこに今を走り抜けるスポーツカーの活路があるわけだ。

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