【灼熱地獄】 真夏の車内はどこまで暑くなる? その危険度をチェック!!

真夏の車では何が起きるのか?

 つづいて、編集部林が行った、群馬県館林市での実験の様子を紹介しよう。テスト車両は、白いカッティングシートがボンネットに貼ってあるオレンジのハスラーと、黒いボディのBMW 318iだ。

【TEST1】 最高気温35度で3時間 車内外の温度はどうなる?

 まずチェックしたのは、クルマの車内やボディなど各部の温度。取材したのは、気象庁発表によると最高気温が36.4℃を記録した7月13日。正午から午後3時という、この日一番の暑さになると予想された時間にテストを行った。

 どちらも窓を閉めてテストを実施すると……。

 車内温度は上表のとおり、
318iの温度がぐんぐん上がり室内温度はなんと60.8℃まで上昇。あまりの灼熱ぶりにシートに座ろうものならヤケドを負う可能性もあるレベルだった! 約70℃のボンネットにも実際に触ってみたが、1秒以上は触れられないぐらいの熱さ。気密性と色の問題か、
軽自動車よりも高級車のほうが暑いという結果に。

 残念ながら1時間半を経過したところから雲が多くなり、日差しが遮られたことでクルマの温度が低下してしまったが、それでも室内温度はハスラーが44℃、
318iが52℃と、長時間車内にいることは厳しい温度のままだった。

テスト終了時の室温が52.2℃まで下がった状態でも、318iの内装は触るのは厳しい状態だった

【TEST2】 車内に人間が放置されたら熱中症指数はどうなる?

 太陽の下に1時間放置したハスラーの後部座席に実際に乗り込んでみて、身体にどのような変化があるのか確認してみた。

 車内の温度はこの時点で50.5℃、持ち込んだ熱中症指数測定器の数値は34~35℃(危険)を指している状態だったが、最初は余裕だろう……なんて思っていた。しかし、そんな希望的観測はものの1分で粉砕される。

写真では伝わりきらないかもしれないが、腕の毛穴という毛穴から、汗が噴き出た状態。きちんと水分補給しなければ、あっという間に脱水症状を起こすことになるだろう

 身体の毛穴という毛穴から汗が噴き出し、玉のようにしたたり落ちる。湿度も高いし無風なので、かいた汗も乾燥することはない。気化熱で冷却できないので、身体はどんどん汗を出して冷やそうとするのだ。

 同行してもらった金魚に弱音を吐いて、テスト開始からたったの5分で外に出たが、気温35℃の環境ですら涼しいと感じるほど身体は熱くなっていた。もし大人よりも体温調節機能の低い子供が同じ状況に置かれたとすると……ゾッとする結果だった。

宇宙にメダカが行ったように、今回の灼熱の車内には金魚に同行してもらったが、水そうの水の温度もみるみるうちに上がった

【TEST3】 暑い車内に食べ物を放置するとどうなる?

 炎天下では70℃を超えることもある車内温度。そんな環境で、車内に置きっぱなしになった食べ物はどうなってしまうのだろうか? 暑さによる変化が起きそうなチョコ、生卵、コーラ(爆発してもOKなようにケースに収納)、計算機をチョイスして実験をしてみた。

 ハスラーのダッシュボード(実験時最高温度65℃)の上に設置し置き去りにしたが、今回は1時間半を経過した時点で曇ってしまったこともあり、考えていたよりも変化は少なかった。

 とはいえ、3時間のテスト終了後に確認すると、卵は高温で白身の周囲が固まり、黄身の中心部も凝固しはじめていた。またコーラは液温が45℃まで上昇し、炭酸がプクプクと泡立ちはじめる状態にまでなっていた。もう少し日差しが強ければ、内部で炭酸が膨張し、ペットボトルが破裂するところまでいったと推測される。

コロコロ転がっていたチョコは、ご覧の通りべったりだ

 チョコは比較的溶けにくいアーモンドを包んだものを選んだが、最初はコップのなかを転がっていたチョコも、テスト終了時には溶けて底にへばり付き取れなくなっていた。計算機は液晶が黒ずんだものの、テスト終了時は問題なく使用できる状態まで回復していた。

 今回は途中でコンディションが変わってしまったことで、最高(最悪)の状態を再現することはできなかった。しかし、真夏の炎天下にクルマを置いた場合、高温になった車内でスプレー缶が爆発してフロントガラスに突き刺さるといった事象も報告されているので、ライター、電池、炭酸飲料、スプレー缶などは車内に絶対に放置しないように注意してもらいたい。

開けた瞬間に一気に炭酸が抜けた。液温は45℃を突破。飲めない。

【TEST4】 軽自動車と高級車 UVカットに違いはあるか

 近年のクルマは紫外線カット率の高いガラスを採用しており、日焼けの気になる人にも安心して乗れるようになってきた。しかし、軽自動車と高級車という価格差があった場合、その性能に差があるのか気になるところだ。

 放置テストを開始する前に、両車のフロントガラスとサイドガラスを簡易測定器を用いて測ったが、晴れた状態(UV指数10.1。紫外線の強さとしては5段階中4段階目の「やや強い」にあたる)であっても、どちらもUV指数は0.0という結果となった。

 本当なのか? という疑念もあり今回は紫外線にうるさいバナナにも登場願った。半分アルミホイルで包むことで紫外線をカット、アルミホイルありとなしで、どれほど皮が黒ずむかをチェックするのだ。

 結果は3時間放置してもほぼ変化なし。紫外線は車内に届いていないようだった。

紫外線に敏感なバナナだが、3時間のテスト終了後に確認しても、その差がわからないくらいだった。紫外線はバッチリカットされているようだ

 炎天下にクルマを停め、放置していた場合に考えられる危険性を感じていただけただろうか?

 途中にも書いたが、危険物の放置だけでなく、子供やお年寄りは健康な大人に比べて体温調節機能が低い。自分は大丈夫だから、放置しても大丈夫だろうとは思ってはいけないことを、肝に銘じてほしい。

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