■全固体電池って「夢のバッテリー」じゃなかった?
■どんな話?…次世代電池と言われる全固体電池。未来にできる夢のバッテリーなのかと思っていたら、ここにきてトヨタや日産が20年代の実用化を発表した。
■なぜ「常識」が変わった?
高エネルギー密度の全固体電池は、小さくて高性能だからEVの航続距離はグッと延ばせる。充電時間だって大幅な短縮が可能だ。液漏れの心配もない。だから多くの人が期待を寄せている。
ちょっと前までは夢物語だったが、特許申請が増えていることからもわかるように、固体の電解質の材料などにメドがついたようだ。生産コストの引き下げも視野に入ってきた。5年後には実用化してほしいね。
(TEXT/片岡英明)
■ソニーって「自動車事業に参入しない」って言ってませんでした?
■どんな話?…自動車事業の参入には消極的な姿勢を見せていたソニー。それが、今年1月「CES 2022」でEVの市場投入を検討していくと表明した。
■なぜ「常識」が変わった?
以前のソニーはEV事業の本格参入を否定していたが、安全装備、運転支援機能、自動運転に関する技術は豊富だ。
しかも自動車の受託生産を行うマグナシュタイア、ボッシュやブレンボとも繋がりを持ち、本格参入も可能な状態にあった。今は有能な開発者やデザイナーを募り、サプライヤーとも連携すれば、車両開発は可能だ。
前述のとおり生産委託も行えるから、EV事業への本格参入を決断した。
(TEXT/渡辺陽一郎)
■半年前までは想定外のガソリン価格高騰。この影響でクルマ選びに変化あり!?
■どんな話?…昨年から値上がりが続いていたガソリン価格だが、最近はさらに高騰してレギュラー170円超え。クルマ選びにも影響は出ている?
■なぜ「常識」が変わった?
2017年頃までのレギュラーガソリン価格は130円/L前後だったから、今は1.3倍だ。今後も高値が続く可能性がある。
その一方で新型車にはハイブリッドが増えた。ノートはe-POWERのみで、ノア/ヴォクシーやカローラクロスは、ノーマルエンジンとの価格差を35万円に抑えた。ガソリン価格の高騰と相まって、電動化比率も高まり、2021年には乗用車に占める電動化率(マイルドハイブリッドを含む)が初めて40%を超えた。
(TEXT/渡辺陽一郎)
■水素燃料の内燃機関は難しいと思われたが…
■どんな話?…水素を内燃機関で使う技術は難しいと言われていたが、トヨタは水素エンジンでレースに参戦。内燃機関が生き残る可能性を世界に示した。
■なぜ「常識」が変わった?
水素エンジンは既存の内燃機関を使えるのが魅力だ。マツダやBMWも開発していたが、燃焼が難しく、航続距離も稼げない。また、ユニットも大きくなるので実用化を断念した。
が、水素は無尽蔵にあるし、内燃機関の技術とパーツを使えるからコスト低減にもなる。エンジンならではの爽快感と操る楽しさはEVやFCVにはないものだ。マルチソリューションの探究心が技術革新を生むのである。
(TEXT/片岡英明)
■オンラインが加速! クルマの売り方がどんどん変わる
■どんな話?…2021年10月にホンダは新車のオンライン販売を発表。今年に入ってスズキは中古車のサブスクを開始。クルマの新しい売り方や乗り方の提案が、続々と増えている。
■なぜ「常識」が変わった?
国内販売が伸び悩み、その打開のため、オンライン販売やサブスクなど新しい売り方と利用方法が増えている。
クルマには登録/届け出制度があり、購入時には販売店のスタッフと直接会って作業を進めたほうが合理的だ。しかし今の若年層はインターネットに親しみ、ある程度はオンラインで進められないと購入に結び付かない。そこでオンライン販売を開始した。
カーリースのサブスクも同様だ。子どもの頃から定額制で使う携帯電話に慣れており、クルマもサブスクのほうが使い方をイメージしやすい。オンライン販売とサブスクが急速に普及することはないが、徐々に浸透していく。
(TEXT/渡辺陽一郎)
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