ビンテージイヤー「1989年」を生んだ1980年代の名車20選

■13:いすゞ ジェミニ(2代目・1985~90年)

 GMグループのいすゞは、ベレットの後継としてジェミニを送り出した。1985年に登場した2代目は自社開発で、駆動方式はキャビンを広く取れるFFに転換している。デザインをジウジアーロに依頼し、スタイリッシュな3ドアHBと端正な4ドアセダンでシリーズを構成した。

 エンジンは1・5Lのガソリンに加え、ディーゼルターボなども登場する。真打ちは1・6LのDOHC搭載車だ。硬派のイルムシャー、DOHCとロータスチューンの足回りを組み込んだハンドリングbyロータスが用意され、どちらも操る楽しさに満ちた痛快な走りを披露して人気となった。

■14:三菱 パジェロ(初代・1982~91年)

 ジープの生産をとおして身につけた4WD技術を駆使して設計された、三菱の世界戦略SUVがパジェロだ。1982年に2ドアからスタートし、途中でエステートワゴンなどを追加してバリエーションを拡大している。

 エンジンはガソリンとディーゼル、それぞれにターボも設定した。駆動方式はハイ/ローの副変速機を備えたパートタイム4WDだ。

 アウトドアブームとダカールラリーでの活躍でいっきに知名度を高め、海外だけでなく日本でも大ヒットしている。1980年代半ばからは快適なワゴンの人気が高まり、上質なV型6気筒エンジン搭載車も販売を大きく伸ばしていった。

■15:日産 テラノ(初代・1986~95年)

 ダットサントラックのメカニズムを用いた新感覚SUVだ。日産の北米デザインスタジオが手がけたダイナミックな造形が注目を集めた。デビュー時は個性的なサイドビューの3ドアモデルだけで、1989年に使い勝手のいい5ドアモデルが誕生する。北米にはパスファインダーの名で送り込まれ、人気者になった。

 エンジンは当初2.7Lの直列4気筒ディーゼルのみだったが、後に高速道路でも快適で余裕に満ちた150psを発揮する3LのV型6気筒ガソリンや2.7Lディーゼルターボも加わっている。副変速機付きのパートタイム4WDだから、悪路の走破性能も非凡だった。とにかく個性が光った一台だ。

■16:三菱 デリカスターワゴン(2代目・1979~86年)

 三菱を代表するマルチパーパスカーで、1979年6月に登場した2代目の乗用車版は「スターワゴン」を名乗った。RVという言葉がなかった時代にハイルーフ/サンルーフを設定し、3速AT車も用意する。

 1982年秋にはガードバーで武装したワンボックス初のパートタイム4WDを投入。アウトドア派は飛びついた。最新のディーゼルターボや対座シートなども採用していた。

■07:日産 プレーリー(初代・1982~88年)

 オースターJXのメカニズムを用いて1982年8月に登場した。ユニークなのはドアで、前は一般的なヒンジドア、後ろは両側スライドドアを採用。キャビンは広く、リアゲートはバンパーの下から大きく開いた。

 エンジンは1.5Lと1.8Lの直列4気筒SOHCだったが、1985年に追加されたパートタイム4WDは2Lエンジンを搭載。ミニバンの先駆車はアイデア満載だった。

■18:スバル レオーネ(2代目・1979~84年)

 2代目レオーネは話題満載だ。4WDには走破性を高めるためにハイとローの副変速機を備えたデュアルレンジを採用し、1981年には日本初の4WDツーリングワゴンを設定した。

 続いて送り出した3速AT車は、副変速機に油圧多板クラッチを組み込み、ボタン操作で駆動を切り替える画期的なMPT-4WDだ。さらに1982年には日本初となる4WDターボを投入している。

次ページは : ■19:スズキ アルトワークス(初代・1987~91年)

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

マツダ6、実は水面下で開発が続いていた!? 注目新車情報、グッズが当たるアンケートも展開「ベストカー4月26日号」

終売が報じられたマツダ6はこのまま終わるのか? 否!! 次期型は和製BMW3シリーズといえるような魅力度を増して帰ってくる!? 注目情報マシマシなベストカー4月26日号、発売中!