■輸入車でもメルセデス・ベンツEクラスワゴンやボルボエステートも人気に
当時、国産ステーションワゴンとして頂点に君臨していたレガシィツーリングワゴンだが、それを上回る存在がいたことを忘れてはならない。
メルセデスベンツEクラス(ミディアムクラス)ステーションワゴンや、ボルボエステートといった輸入車勢だ。
レガシィツーリングワゴンが全盛期の頃は、メルセデス・ベンツSクラスやセルシオといった高級車は「最上級モデルが売れた」時代でもある。
当時を知る人であれば、より豪華かつステータスの高い、いわば「威張れる」「見栄が張れる」クルマがエライとされたことを覚えているだろう。
そのため、ステーションワゴンにもヒエラルキーが存在したことはいうまでもない。
メルセデスベンツEクラス(ミディアムクラス)ステーションワゴンを筆頭に、ボルボ960や850系のエステートが続き、その次にレガシィツーリングワゴンといった具合だ。
メルセデスベンツAクラスや、ボルボV40といったエントリーモデルがデビューするのは90年代末のことだ。
当時は日本国内における輸入車のシェアは5%台で推移していた時代。現在は9.3%(2021年11月現在/JAIA調べ)であることを考えると、今以上に少数派だったことが分かる。
■国産メーカーも相次いでレガシィツーリングワゴンのライバル車を発売
高級車でもスポーツカー&クーペでもない「ステーションワゴン」という新たなカテゴリーが確立したことを、他の日本車のメーカーが見逃すはずはない。
レガシィツーリングワゴンがデビューしたあと、各自動車メーカーからこれだけのステーションワゴンに位置付けられるモデルが誕生した。実際にどれくらいあったのか? 発売されたモデルを50音順にピックアップしてみた(バンを除く)。
懐かしいモデルや、すっかりその存在を忘れてしまっていたモデルもあるだろう。いまでは街中で見掛ける機会も減り、その多くがひっそりと姿を消していったのは寂しい限りだ。
トヨタ:アベンシスワゴン、アルテッツァジータ、カムリグラシアワゴン、カルディナ、カローラワゴン、カローラフィールダー、クラウンエステート、クラウンワゴン、グラシア、セプターワゴン、スプリンターワゴン、スプリンターカリブ、プリウスα、ビスタアルデオ、マークIIクオリス、マークIIグラシア、マークIIブリッド
日産:アベニールサリュー、ウイングロード、ステージア、セフィーロワゴン、パルサーセリエS-RV、プリメーラワゴン、プリメーラカミノワゴン、マーチBOX、ルキノS-RV
ホンダ:アヴァンシア、アコードツアラー、アコードワゴン、エアウェイブ、オルティア、シビックシャトル、ストリーム、フィットシャトル
マツダ:アテンザスポーツワゴン、アテンザワゴン、カペラワゴン、ファミリアSワゴン、マツダ6ワゴン
三菱:ディアマンテワゴン、ランサーエボリューションワゴン、ランサーセディアワゴン、ランサーワゴン、リベロ、リベロカーゴワゴン、レグナム
スバル:インプレッサスポーツワゴン、インプレッサスポーツワゴンSTI、レヴォーグ
スズキ:カルタスワゴン、カルタスクレセントワゴン
ダイハツ:メビウス
光岡自動車:ヌエラ6-02ワゴン、リョーガワゴン、リューギワゴン
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