これが三菱好調の象徴!! デリカD:5、新型アウトランダーPHEVの魅力と三菱自動車の真の実力とは?


■アウトランダーの魅力も三菱自動車ならでは

 そして新型になったアウトランダーも、デリカD:5と同様の特徴を備える。外観はダイナミックシールドのデザインで仕上げられ、ヘッドランプは左右に縦方向に配置した。ほかのどのSUVにも似ていない独特の顔立ちだ。

 内装も個性的で、ワイドな水平基調に仕上げた。各部の作りも上質だ。新型はPHEV(プラグインハイブリッド)のみで、ノーマルエンジンは用意されないが、3列目シートを備える7人乗りも選択できる。国産SUVのハイブリッドやプラグインハイブリッドで、3列シートを装着するのは、アウトランダーとレクサスRX450hL程度だ。

 そしてプラグインハイブリッドの駆動用電池は20kWhと大容量で、充電された電気により85kmを走行できる。ハイブリッドシステムは、基本的には前後に搭載されたモーターによって駆動され、モーターには駆動力を機敏に増減できる特性がある。そのために電子制御により、ブレーキまで含めた4輪の綿密な制御を実現させた。

 この効果により、アウトランダーは全高が1700mmを上回って車両重量もすべて2トンを超えるが、走行安定性が優れている。カーブを曲がっている時にアクセルペダルを踏み増しても、旋回軌跡を拡大させにくい。

 以上のようにアウトランダーには、ほかのSUVとは異なる特徴が多い。フロントマスクから内装の造り、プラグインハイブリッドと3列シートの組み合わせ、モーター駆動を生かした積極的に攻められる運転感覚など、いずれもアウトランダーならではの魅力だ。

■独自性の表現に成功している

 デリカD:5も含めて、今の三菱車は、ほかのメーカーやブランドとは違う独自の路線を歩んでいる。三菱は本来そのようなメーカーだったが、改めて特徴を際立たせるようになった。

 そして今のミニバンやSUVにとって、デリカD:5やアウトランダーのような個性はとても大切だ。人気のカテゴリーとあって車種が多く、ミニバンは車内の広さを重視するから外観が似たデザインになりやすい。SUVも今では新車として売られる小型/普通車の約30%を占めるから、特徴を明確に表現しないと埋もれてしまう。

 その意味でダイナミックシールドは、古くからSUVを手がけてきた三菱の伝統と技術を上手に表現している。しかも多くのユーザーが見てカッコよく感じられるから、優秀なフロントマスクといえるだろう。

 また、今の三菱の軽自動車は、日産と共同開発され、基本部分を共通化している。開発の過程では三菱の思いどおりにならない面も多かったと思うが、eKクロスやeKクロススペースは、軽自動車の厳しい寸法的な制約のなかで、ダイナミックシールドのデザインを自然な見せ方で表現した。

■2022年は三菱リベンジの年になる!

 eKクロスやeKクロススペースのデザイナーと開発者は「日産と作業を進めるには、コミュニケーションを図る能力が特に大切」と語る。今のeKシリーズでは、開発は日産が受け持ち、生産は三菱が担当している。この提携のなかで、日産デイズ&ルークスと大半を共通化しながらダイナミックシールドを実現するには、日産との対話が何よりも大切なのだ。

 そこまで三菱がダイナミックシールドにこだわる気持ちは、東京オートサロン2022年に出展された電気自動車の「K-EVコンセプトXスタイル」を見てもわかる。電気自動車だから、プラットフォームなどの中身は既存の軽自動車とは異なるが、フロントマスクはあえてeKクロスやeKクロススペースと共通性を持たせた。

 これは電気自動車であることより、三菱車であることを優先させたからだ。日産が扱う軽自動車サイズの電気自動車も、V字型グリルを踏襲するが、K-EVコンセプトXスタイルほどブランド表現が濃厚なデザインにはならないだろう。

 販売店によると「アウトランダーの納期は約半年」という。今のSUVには納期が1年以上を要する車種も多いから、アウトランダーは購入しやすい部類に入る。2022年はアウトランダーと軽自動車サイズの電気自動車により、三菱が本格的にリベンジする年になるのだと感じさせる。


【画像ギャラリー】三菱好調の象徴、デリカD:5と新型アウトランダーPHEVを画像でチェック!(13枚)画像ギャラリー