昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選

■憧れと嫉妬!? 最強のデートカー輸入車

 国産車以上に存在感を放ったのが輸入車勢だ。お金持ちのボンボン(これも死語か・・・)が父親に買ってもらうしかないような、20代の若い世代が食費を抑えて手に入れられる領域でないクルマも多かった。

アウディ80
・発売開始:1990年
・エンジン:直列4気筒SOHC
・排気量:1984cc
・最高出力/最大トルク:110ps/17.3kgm、115ps/17.1kgm
・ボディサイズ(全長×全幅×全高):4400×1700×1390mm
・新車の価格帯:346〜395万円
・中古車の平均価格:該当なし

 ヤナセが当時の正規代理店だったこともあり、アウディ イコール 80というほど販売台数を伸ばしたモデルだ。当時としては少数派だった右ハンドル&AT仕様を選ぶことが可能だったことも人気を博した要因のひとつといえる。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
このアウディ80が現役当時、このクルマで大学に乗り付けてきたボンボンが各校にいたとかいないとか・・・

BMW3シリーズ
・発売開始:1982年
・エンジン:直列6気筒SOHC
・排気量:1795cc、1990cc、2493cc他
・最高出力/最大トルク:115ps/16.5kgm、129ps/16.7kgm、170ps/22.6kgm
・ボディサイズ(全長×全幅×全高):1660×1340×1100mm他
・新車の価格帯:348万円〜598万円
・中古車の平均価格:254万円

 いわゆる5ナンバーサイズのボディをまとった最後の世代でもあるE30型。日本では「六本木のカローラ」といった不名誉な称号が与えられてしまったが、走りの味は当時のBMWそのもの。DTMや日本のグループAでも活躍したBMW M3がデビューしたのもこのE30型からだ。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
「六本木のカローラ」という何とも不名誉な称号を与えられてしまったE30型BMW3シリーズだが、軟派野郎の足にはもったいないくらい走りはよかった

ポルシェ944
・発売開始:1982年
・エンジン:直列4気筒DOHC、直列4気筒DOHCターボ
・排気量:2990cc
・最高出力/最大トルク:211ps/28.5kgm他
・ボディサイズ(全長×全幅×全高):4240×1735×1275mm他
・新車の価格帯:695万円〜815万円
・中古車の平均価格:564.3万円

 当時はポルシェのエントリーモデルとして位置付けられていた944。NA、ターボの他、カブリオレモデルも設定されていた。トランスミッションがATのグレードも用意されていたので、女性や運転が得意ではないユーザーにも支持された。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
入門用のポルシェとしても位置付けられていた944。このモデルが現役当時「ポルシェ」という響きが現代とは比べものにならないくらいインパクトがあった時代だ

サーブ900
・発売開始:1978年
・エンジン:直列4気筒DOHC、直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1984cc
・最高出力/最大トルク:125ps/17.3kgm、160ps/26.0kgm
・ボディサイズ(全長×全幅×全高):4680×1690×1425mm他
・新車の価格帯:330万円〜590万円
・中古車の平均価格:146.6万円

 1978年にデビューした後、仕様変更を繰り返しながら1993年まで生産されていたサーブ900。セダン、ハッチバックの他、カブリオレの設定もあった。村上春樹原作の話題の映画「ドライブ・マイ・カー」に登場するのもサーブ900(ハッチバック)だ。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
ちょっとヒネリの入ったデートカーのイメージもあるサーブ(乗り手に優しいよいクルマだが)。ちなみに、話題の映画「ドライブ・マイ・カー」に登場するのもサーブ900だ

 他にもポルシェ911やBMW5シリーズ、「小ベンツ」ことメルセデスベンツ190Eなど、ごく普通の20代の若い世代がどれほど無理をしても手が出ないようなクルマを乗り回す「ボンボン」がいたことも事実だ。

 強力な飛び道具を手にしているだけに、ナンパスポットでは数々の撃墜記録を打ち立てた亡者も・・・。

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