昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選

「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選

 昭和から平成初期にかけて、クルマが最強のモテツールだった時代が確かに存在した。

 いまではすっかり死語になった感もあるが、かつて「3高(高学歴・高収入・高身長)」がトレンディ(?)だった時代、男子にとってどんなクルマに乗っているかはある種の死活問題だった。

 これは、異性はもちろんのこと、同性に対しても、だ。所有しているクルマは、自身の存在感を誇示するためのアピールツールでもあったのだ。

 昭和40年代男にとっては、懐かしさと甘酸っぱい記憶を思い出していただきつつ、かつて一斉を風靡したデートカーについてふりかってみたい。

文/松村透
写真/トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、メルセデスベンツ、ポルシェ、サーブ、AdobeStock(maroke, Paylessimages,buritora)

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■ナンパスポットに出撃するクルマは高級車か2ドアクーペかオープンカーが必須?

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
ドライブデートは特別な時間だ。それだけに、男子たるもの目いっぱい背伸びしてもいいではないか!

 インターネットが普及するはるか以前のこと、全国各地に「ナンパスポット」があった。口コミで情報をゲットした若い男子と女子、それぞれが出会いを求めて夜ごと街へと繰り出したものだ。

 本気か遊びかはさておき、とにかく男子はカワイイ娘をゲットしたいし、女子は前述の3高に合致する(自分に相応しい)男子を選びたいという、至極シンプルな、本能に満ちあふれた(?)欲望が交錯していたのだ。

 何しろまったく面識がない相手(ナンパ待ちの女子)をゲットする以上、第一印象がすべてだ。男子としては目いっぱい見栄を張らないと女子から相手にされない時代でもあったのだ。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
数あるデートカーのなかでもこの年代のプレリュードは人気があった。もう30年以上も前のことだ

 そんなわけで、お金があろうとなかろうと、可能な限り(時には限界を超えてでも)背伸びするしか並み居るライバルに対して不利だった。

 カッコ良くて、速そうで、高そうなクルマ・・・。なかでも人気だったのは「高級車」「2ドアクーペ」そして「オープンカー」だ。当然、男子もそのカテゴリーのクルマをゲットしようと躍起になっていた。現代よりもあきらかに高金利なオトコの60回ローンを組んででも、だ。

■グレードも排気量も最上級であることが正義?

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
2代目ソアラを所有できるだけでもすごいはずなのに、そこからさらにヒエラルキーが存在する。酷な話だ

 車種選びが大事なことはいうまでもないが、グレードが何であるか(どのくらいのポジションに位置するのか)も同じくらい重要視された。

 メルセデスベンツSクラス(W/V126型)も560SELに需要が集中したし、初代セルシオにしても「一番上の全部付き」であるC仕様Fパッケージが最強だったのだ。グレードおよび排気量も最上級であることが正義だったのだ。

 そうなると、例えば「2.0GTツインターボ」より「3.0GTリミテッド」の方が格上という扱いになる。メーカーもそのあたりのユーザー心理を心得ていたのか、グレードが一目で分かるエンブレムを用意して、視覚的にもその違いを容易にしていた。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
この年代のメルセデスベンツSクラスといえば最上位グレードである「560SEL」が売れに売れた時代だった

 「Limited」や「VIP」など、トップグレードのみに与えられたエンブレムは、興味がない人からすればバッチのひとつに過ぎない。しかし、一部のユーザーにとって、まさに富と力を誇示するうえで必須装備だったのかもしれない。

昭和40年代男の「見栄」と「憧れ」と「男女の欲望」が交錯した懐かしのデートカー7選
サンルーフやマルチビジョンAVシステム、デジタルメーター、さらに自動車電話などのハイクラスな装備に憧れたアラフィフ世代も多いだろう

 サンルーフとマルチビジョンAVシステム、デジタルメーター、さらに自動車電話や当時としては先進(&高級)アイテムだったカーナビが装備されていれば、もはやフルアーマーガンダム状態の無敵マシンとして、同乗する女子にも喜ばれたものだ。

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