「遠すぎる!!」「県内に1カ所しかない…」 なぜ運転免許センターが不便なところにあるのか

「遠すぎる!!」「なんで県内に1カ所しかないの…」 なぜ運転免許センターが不便なところにあるのか

 クルマの運転免許をもっていると、運転免許センターにいかなくてはならなくなることが度々あります。たとえば、免許証を紛失してしまった場合、すぐに再発行してほしいときは免許センターまでいかなければなりません。

 紛失の場合、免許証不携帯となるので誰かに連れて行ってもらわなければクルマで行くことができず、しかも免許センターはその多くが郊外にあるため、電車やバスを乗り継いでやっとたどり着く…という方も多いかと思います。

 多くの人が利用する施設なので、もうちょっと便利なところにあってほしいものですが、なぜ免許センターは不便な場所にあるのでしょうか。

文・データ作成/吉川賢一
アイキャッチ写真/絵美市村 – stock.adobe.com
写真/Adobe Stock

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北海道は6カ所、東京都は3カ所、だが神奈川県、埼玉県は1カ所だけ

 日本全国にある運転免許試験センターは、全部で94カ所。しかし、都道府県ごとにその数はバラバラで、面積が47都道府県でもっとも広い北海道(面積8万3457平方km)は6カ所、2位の岩手県(1万5279平方km)は4カ所。3位の福島県(1万3783平方km)と4位の長野県(1万3562平方km)は2カ所ですが、5位の新潟県(1万2584平方km)には3カ所あります。

 面積ではなく人口で考えると、約1400万人が住む人口1位の東京都には3カ所あり、3位の大阪府(約880万人)と4位の愛知県(約740万人)には2カ所ありますが、人口2位の神奈川県(約900万人)と、5位の埼玉県(約720万人)はたった1カ所。6位の千葉県(約620万人)には2カ所あります。

 そのほか、岐阜県には5カ所も免許センターがあり、青森県、宮城県、福岡県にもそれぞれ4カ所、といった具合に、すべての都道府県に均等にあるわけではなく、しかも、各都道府県の面積の広さや、人口の多さなどに比例して分かれている、という傾向もあまりないようです。

 面積のわりに運転免許センターの数が少ない秋田県(1カ所)、山形県(1カ所)、鹿児島県(1カ所)、兵庫県(1カ所)、長野県(2カ所)や、人口のわりに運転免許センターが1カ所しかない埼玉県(しかも鴻巣というやや行きにくい場所にある)など、免許センターに関しては地域ごとに差が大きく、そうした地域では、免許証の取得や更新が完了するまでに長時間拘束されてしまうため、改善要望は多いようです。

各都道府県の警察が地域ごとに最適な運営をしている

 運転免許センターを運営しているのは、各都道府県の警察です。そのため各地域での警察の規模や体制によって、運転免許センターの在り方は変わってきます。

 北海道のように、都市間が離れている場合には、地域ごとで運転免許の発行・更新を分割した方が管理しやすく、反対に、神奈川県や埼玉県のように人口が多くても、それほど広くない都道府県であれば、一カ所で運転免許発行を集中管理した方がやりやすい、ということもあるのでしょう。

 日本全国一律で決まりがあるわけではなく、地域ごとに事情や体制が違うため、このような差がうまれてしまっているようです。

 また、場所に関しては、免許センターで運転適性試験が行われるため、地上にある程度の広さが必要。そのため主要駅近くに設置することが難しく、どうしても郊外になってしまうと考えられます。ただ、いまの時代であれば、WEBでデータ管理はできるはずですので、実技試験のいらない手続きに関しては、駅近で出来るようにしてほしいと思いますが…。

 筆者が住む神奈川県の場合、運転免許センターの最寄り駅は相鉄線の二俣川駅。駅から免許センターまでは、登り坂もあり徒歩15分と、夏の暑い時期だと嫌になる距離ですが、県の中心となる横浜駅から急行で15分程度とアクセスも悪くなく、駅から免許センターまで市営バスも運行しています。

 建物内は、以前はかなりわかりづらかったですが、2018年に新庁舎へと移転し、かつてよりもだいぶわかりやすくなりました。このように、時代にあわせて、免許センターの利便性も向上することを期待したいです。

デジタル庁では、マイナンバーカードと運転免許証の一体化を進めている。2024年度までに整備される予定とのこと

 2021年9月に設置されたデジタル庁では、マイナンバーカードと運転免許証の一体化を進めています。これまで各都道府県警察が個別で管理していたデータを統合することで、現住所地以外でもスムーズに運転免許証の更新ができるようになるほか、優良運転者ならば更新時の講習もオンラインで受講可能となるとのこと。

 2024年度末までに整備される、ということなので、もうすこし辛抱する必要があるようですが、これができると、免許センターへ足を運ぶ機会もぐっと減りそうです。

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