■トヨタ MR2(2代目・1989年〜1999年)
日本初のミドシップ・スポーツカー、MR2の第2世代。
リトラクタブルヘッドライトを受け継ぐが、セリカをベースにしているから車格は1ランク引き上げられた。
パワーユニットもセリカから2Lの3S-GE型4気筒DOHCとセラミックターボを譲り受けた。
サスペンションは4輪ともストラットで、タイヤは前後異サイズだ。初期モデルはクセの強いハンドリングに悩まされたが、潜在能力はとても高かった。
●その後どうなった?
2代目のSW20は1999年まで販売。数は多くないものの、根強い人気を誇った。
1999年にオープンのMR-Sにバトンタッチ。MR-Sは欧州ではMR2、北米ではMR2スパイダーとして販売。
そのMR-Sも2007年に販売終了。復活が噂されるセリカと同様、MR2もその噂は絶えない。
■ユーノス ロードスター(初代・1989年〜1998年)
オープンカーが絶滅の危機に瀕している時に颯爽と現われ、大ヒットしたのがユーノスブランドの主役を任されたマツダのロードスターだ。
FF車が全盛の時代に、運転するのが楽しい後輪駆動にこだわり、軽量化にも励んでいる。
また、50対50の前後重量バランスと慣性モーメントの低減によって「人馬一体」の気持ちいい走りを実現した。
ボディは駆動系の周囲にパワープラントフレームを採用して剛性を高め、軽快なハンドリングのためにサスペンションは4輪にダブルウィッシュボーンを採用する。
エンジンは平凡な1.6LのB6型4気筒DOHCだが、5速MTを駆使しての走りが楽しい。
キュートなデザインに加え、コスパも高かったので北米を中心に大ヒットし、ギネス記録も塗り替えている。
●その後どうなった?
初代のNA型は1998年まで販売。その後NB型(1998〜2005年)、NC型(2005〜2015年)と続き、現行のND型は2015年にデビュー。
ライトウェイトFRオープンスポーツとして貴重な存在であり、日本より海外で人気。今後もさらに進化を続けていく、世界中のクルマ好きが愛する宝だ。
■トヨタ セルシオ(初代・1989年〜1994年)
トヨタが企画した高級車ブランドがレクサスだ。世界に通用するグローバルカーのピラミッド構想の頂点に据えたのが「LS」で、日本では「セルシオ」を名乗った。
目指したのは、世界最高の静粛性とアメリカのガス税をクリアする低燃費の達成に加え、最高レベルのパフォーマンスだ。
エンジニアは「源流対策」と「技術革新」を高い次元で両立させるために多くの新技術を採用し、セダンとして世界最高レベルのCd=0.29を達成した。
インテリアの仕立てのよさも驚きだ。自発光式の電子式アナログ表示のオプティトロンメーターも時代に先駆けて採用している。
総アルミ製の4L・V型8気筒DOHCは驚異的に滑らかだ。セルシオは欧米の高級車メーカーの首脳陣を驚愕させ、クルマづくりを変えさせた。
●その後どうなった?
2代目(1994〜2000年)の後を受けて2000年に登場した3代目が再びヒット。しかし2005年から日本でレクサスを販売するにあたり、セルシオはレクサスLSに一本化され2006年に惜しまれながら消滅。
トヨタブランドではマジェスタが後を継いだが、いかんせん実力不足だった。
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