巧みなグレード構成が奏功!! CX-8→5など乗り換え層も納得のデキ
で、話を戻すと、どうしてCX-5やCX-8の人気グレードが上位、最上級グレードなのか? だが、ひとつはCXユーザーがCX-5からCX-8へのアップグレード、CX-8からCX-5へのダウンサイジングパターンの代替えが少なくないからだ。当然、CX-5からCX-8へとアップグレードするのであれば、その違いを最大限に味わえる上位グレードを希望するだろうし、CX-8からCX-5へのダウンサイジングでれば、なおさら満足感を維持するためにCX-5の上位グレードを選ぶことになる。
次に、年々、飛躍的な高まりを見せているマツダ車の商品性の象徴が、2018年にCX-5に、2019年にCX-8に加わったエクスクルーシブモードであり、こだわりの素材やモダンと温かみを表現したデザインがもたらす上質感、上級感にマツダファンとしては目がいってしまうということだ。
もちろん、上位グレードはエクスクルーシブモードだけではない。CX-5では昨年の商品改良の際に、エクスクルーシブモードのエクステリアの進化に加え、よりスポーティな方向に進化させたスポーツアピアランスとなどのモデルを追加。フィールドジャーニーとともに、「こんなCX-5を待っていた」と、ユーザーに大きくアピールできる上位グレードの登場が目白押しなのである。高いグレードがそのままユーザーが望むグレードではないこともあるのだが、マツダ車の場合、そこの商品力の出し方がうまい、とも言えるのである。
CX-5&8は下取りも強い! 乗り継ぎユーザーが上位グレードを選択する傾向
そして、マツダファンの中には、同じCX-5を乗り継いでいるユーザーが少なくないらしい(決して昔のマツダ地獄ではない)。それもSUVの機能性はもちろんのこと、デザイン、質感が購入重視視点としてあり、3年目、5年目の車検の際、きっとセールス氏の持っていき方もうまいのだろうが、商品力がより高まった上位グレードに乗り換えるケースが多いというのである。その商品力の中に、コネクテッド機能などが含まれるのは、時代として当然のことであろう。
これも現場のセールストークかも知れないが実際、中古車市場でも人気のCXシリーズならずとも、下取り条件の良さという点で、上位グレードが薦めやすく、またそれをユーザーも納得しやすい事情もあるに違いない。
新型CX-60登場でお手頃な既存モデルはさらに売れる!? 懸念事項も……
そんな、SUV、クロスオーバーモデルで販売力を高めているマツダには、2022年秋にデビューが予定されている最新かつRWDレイアウトを用いた2.5L直4ガソリン、縦置き直6ディーゼルエンジンを揃える新型CX-60がある。
現在MX-30にマイルドハイブリッド、BEVが用意されているが、CX-60には、例によってガソリン車とクリーンディーゼルモデルのほか、クリーンディーゼル+マイルドハイブリッド、そして待望のe-SKYACTIV PHEVをフラッグシップグレードとしてラインナップ。マツダファンならずとも、期待が高まるところだ。
これで国産SUV、クロスオーバーモデルのPHV(PHEV)の選択肢が一気に増えることになり、電動SUV、クロスオーバーモデルのブームを盛り上げてくれることは必至(かつてはアウトランダーPHEVぐらいしかなかったのだ)。
ただし、全長4740mmはCX-8とCX-5の中間だが、全幅1890mmはCX-8より幅広い、輸入ラージサイズSUVに匹敵するサイズ感なのだ。そのあたり、日本の交通事情、駐車環境下で、ユーザーがどう判断するかが気になるところ。が、むしろそこがポイントとなり、CX-5(適度なサイズ)とCX-8(想定外の廉価さ)のポジショニング、価値は、少なくとも日本国内では揺るがないように思える。もっとも、このコネクテッド時代に、マツダ車のナビ画面の小ささの改善は急務に思える。
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