■最上級グレードはNG!? 3列目の使用頻度でグレードを決めるべし
その理由を説明しよう。同じ6人乗りの2列目キャプテンシートでも、標準のキャプテンシートとアームレストコンソール付きキャプテンシートでは、センター(2-3列目席)ウォークスルーができるか、できないかの大きな違いがある。
ここで改めてCX-8のマツダ車の中の立ち位置を見ると、MPVやビアンテ、プレマシ―といったミニバンを、マツダが目指す走りの世界にそぐわないとして生産中止し、その穴を埋めの意味もある3列シート車でもあるわけだ。
よって、3列シートが不要なら、あえてCX-8を選ぶ必要はなく、CX-5で十分ということになる(あるいは今秋発売予定のCX-60)。
それが2タイプある2列目キャプテンシートの仕様違いとどう関係してくるのかと言えば、ズバリ、3列目席の乗降性である。
たしかにCX-8はSUVの3列目席として大人がしっかり座れる居住空間を備え、前後にドーンと長く、大きく開くリヤドア、そして筆者の実測によるウォークイン最小乗降幅で約190mmという、リヤヒンジ式ドアの3列シート車として、3列目席の乗降性は想像以上にスムーズに行えると言っていい。
が、最上級グレードのキャプテンシートは左右2座の間にアームレストコンソールが隙間なく備わり、居住性により高級感が増す反面、2-3列目席スルー(車内移動)はできない。
一方、25S/XDのL Packageなどに装着される標準のキャプテンシートは、2座の間に約225mmもの(ミニバンでも多くは150mm前後)2-3列スルー空間が存在。2列目キャプテンシートをわざわざウォークイン操作することなく、リヤドアから2列目席に乗り込み、そこから3列目席に楽々アクセスできることになる。
そう、3列目席のアクセス方法が、ウォークインのみか、ウォークイン+2-3スルーの2種類あるかが、両キャプテンシートの実用面、使い勝手面での大きな違いになってくる。
■使い勝手見晴らし感は断然ウォークスルー可能なシートだ
ちなみに標準キャプテンシート、アームレストコンソール付きキャプテンシートのシートサイズ自体はほぼ同じ。座面長490mm、座面幅550mm、シートバック高670mm、ヒール段差380mm(フロアからシート座面先端までの高さ。高いほうが着座性、立ち上がり性に有利)というものだ。
座面長450mm、座面幅1110mm、シートバック高620mm、ヒール段差340mmの、決して緊急席的でなく、かけ心地のよい3列目席を使う場面が多いのであれば、迷うことなく標準キャプテンシートを選ぶべき理由がそこにある。
合わせて、3列目席に着座した際の前方見通し性、解放感でも標準キャプテンシートが優位なのである(ここ、重要)。ちなみにCX-8のベストバイ・グレード言える装備充実の25S L Package 6人乗りと、最上級グレードの25S Exclusive Mode 6人乗りの価格差は約38万円。
25S L Package 6人乗りを選び、25S Exclusive Mode 6人乗りに対して浮いた金額をドライブ旅行費やオプションなどの予算に回すのが正解のように思える。
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