可搬式オービス重点地域!! なんだか安心そうな「ゾーン30」っていったいなんなのか


「ゾーン30」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 近所に設定されていないとなかなかなじみがないかもしれないが、生活道路における歩行者や自転車の安全通行を確保するためのエリアが「ゾーン30」なのである。

 このエリアでは制限速度が30km/hに制限されている。さらに新たな取り組みとして「ゾーン30プラス」が徐々にではあるが整備拡大しつつある。

 その違いとは何か? どのような効果があるのか? そして意外な落とし穴である可搬式レーダー探知機の取締に関しても解説する。

文/高山正寛、写真/高山正寛、AdobeStock(トップ画像=U-image@AdobeStock)

【画像ギャラリー】物理的デバイスが設置された「ゾーン30プラス」が拡大中!! より一層の安全運転を!!(6枚)画像ギャラリー

■区域ごとの速度制限で安全を確保する

メイン道路から脇に入るエリアが「ゾーン30プラス」の入口

 ここ10年で人身事故を含めた交通事故は減少傾向にあるが、一方で警察庁交通局によれば車道幅5.5m未満の道路における交通事故の発生件数はほぼ横ばいとのことだ。

 特に顕著なのが自転車の乗車中や歩行中の死傷者は5.5m以上の道路に比べ約1.8倍と多いことからも新たな安全対策が求められていた。

 そこで従来までの道路や交差点に主眼を置いた安全対策とは別に、幹線道路で囲まれた住宅区域全体(ゾーン)に交通規制や安全対策を実施することで生活者を事故から守ろうというのが「ゾーン30」の基本的な考え方だ。

 読んで字のごとく「30」という数字は30km/h制限のこと。警察庁によれば30km/hを超えると歩行者の致死率が急激に上昇することからこの速度に設定しているとのことだ。

■整備状況は順調、効果も現れている

「ゾーン30」は2011年9月に警察庁が全国の警察へ通達を出し、順調に整備が進んでいる。当初は2017年3月までに約3000箇所の指定と整備を予定し、これを達成。令和2年度末で全国で4031箇所の整備を完了している。

 また平成30年度末までに全国で整備された「ゾーン30」において、整備前年度との比較でゾーン内での事故は1年間で約23.9%減少したというデータもある。また自動車の速度超過の抑制にも効果が出ているとのことだ。

■ゾーン30プラスは物理的デバイスで効果を上げる

路面標識とその先に狭さくが設けられ速度を抑制させる

 「ゾーン30」の整備拡大は全国で進んでいるが、エリアによってはそれでも自動車の速度低減効果が薄いものもある。そこで新たに設定されたのが「ゾーン30プラス」である。

 「ゾーン30」との最大の違いは道路管理者(市町村等)が警察と連携し、最高速度の区域規制の他、進入抑制や速度抑制を「物理的デバイス」を用いることでさらなる安全向上を目指したものだ。

 今回千葉県初導入となる船橋市古作地区の「ゾーン30プラス」を見てきた。

 ゾーン30プラスは「速度低減」「注意喚起」「歩行者保護」の3つの安全対策を基本とする。

 具体的には標識や路面標示のほかに道幅を一部狭くして速度が出せないようにする「狭さく」や「クランク」、また路面に「バンプ」を設けることで速度を落とさせること。またバンプとの組み合わせによる「スムーズ横断歩道」などがある。

 今回見てきた船橋市でもすべてのデバイスが採用されているわけではないが、このエリアは中山競馬場があり、普段から交通量が多い点、また周辺には小中学校が複数あり、道路幅が狭いことからも生活エリアに入る道路には18箇所の整備箇所があった(筆者が数えたので少し数値には誤差があるかも)。

 またそのうちひとつは前述したように「狭さく」が設置されており、2時間ほど定点観測をしたところ、県道から右左折して住宅エリアに入る際には十分速度を落としているようにも感じた。

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