ランボルギーニ・クンタッシ(カウンタック)、ミウラ、フェラーリ「BB」、ディーノ、マセラティ・ボーラ……そうそうたる異次元のクルマたちの名が挙るスーパーカー世界。佳き時代のブームの折、その主役のひとつにロータス・ヨーロッパがあったのを憶えておいでか。
4L超、300PS超のV12気筒エンジンを搭載した超弩級スーパーカーのなかにあって、1.6Lにも満たない、パワーにしても半分以下の直列4気筒エンジン搭載車が活躍するとは。
オトナになっていろいろなことが解ってくると、選ばれたロータス・ヨーロッパは絶妙な存在だと気付かされる。
だいたいが決してスーパーカーにも劣らないあの個性的なスタイリングだ。それに軽量かつ小型のボディで、ヒラリヒラリとコーナーを抜けていける。超弩級スーパーカーは確かに直線では速いけれど、条件によっては充分にヨーロッパにも勝機があるではないか。
なるほど、絶妙の選択といまさらに賞賛したくなるのだ。
文、写真/いのうえ・こーいち
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