即日完売のコペン20周年記念車! 生産継続宣言も次期型はどうなる!?

■永久に不滅!? 新型コペンはパーツの種類で勝負を!

 コペンについては20周年記念車を発表するタイミングで継続生産することをしっかりと発表し、継続生産車であっても衝突被害軽減ブレーキの装着が義務付けられる2025年12月に向けて対策を検討中という心強い言葉も聞くことができた。つまり、ダイハツはコペンの生産継続に意欲的に取り組んでいるというワケであり、この言葉だけでもコペンオーナーは喜ばしい気持ちになったに違いない。

 もし3代目コペンが登場するとなれば、当然電動オープントップは継続採用となるだろうが、ドレスフォーメーションも継続設定してもらいたいところ。残念ながら現行型のドレスフォーメーションは制約も多くコストも大きいためにそこまで普及していないようだが、もっと小さな部品から変更できるようにして、アフターパーツメーカーも参入できるようにしてくれれば夢も広がりそうだ。

 パワートレインについては、コスト的なところも考えるとFFレイアウトは不変となるだろうが、2005年の東京モーターショーに参考出品された「コペンZZ」のように、軽自動車の枠を超えたグラマラスなボディをまとった普通車バージョンが存在しても面白いのではないだろうか。

 このように次期型の妄想ができるのも継続生産がなされているからこそ、ということになるが、もちろんS660のように、すっぱりと販売を終了するという判断もビジネス上では必要なものであることは重々承知している。

 しかし、せっかく多くのコアなファンを獲得した車種だけに、未来につなげることができたら……と思ってしまうのはオーナーだからだろうか。またダイハツではコペンオーナー同士が交流できる場を提供し続けており、今回の20周年記念車をお披露目した「COPEN LOCAL BASE KAMAKURA」はその最たるもの。

 残念ながら6月26日をもって閉店となってしまうが、今後はコペンファクトリーがある大阪府池田市ダイハツ町に場所を移して再開する予定があるということで、これもS660オーナーとしてはうらやましいポイントとなっている。

■“スポーツカー”としてはS660の方が上! 使い勝手はコペンに軍配

 続いては軽“スポーツカー”としての資質について考えてみたい。ここだけを考えるのであれば、他の軽自動車と同様に前輪駆動レイアウトを持ち、初代の4気筒エンジンから3気筒エンジンへと変更されてしまったコペンよりも、ミッドシップレイアウトを持ち、軽自動車らしからぬサブフレームなどを採用したS660の方が、単にスポーツカーとしては上と言えるだろう。

 64PSとはいえ、リア駆動かつミッドシップレイアウトの恩恵はタウンスピードのハンドリングでも体感でき、そこまで速度を上げなくてもスポーツカーらしい走りの感覚を味わうことができるのはS660の美点である。

 しかし、あまりにも“スポーツカー”し過ぎている点がS660の欠点でもあり、例えば全く荷物を載せることを考えていないスペースレイアウトであったり、脱着や格納が手間なロールトップ、そしてオジサンには辛い体勢を強いられる高いサイドシルをまたいでの乗り降りなど、本格的である故にシンドイ部分もあるというのが正直なところなのだ。

 その点コペンは着座位置こそ一般的な乗用車に比べると低いものの、乗り降りに苦労するほどのものではなく、トランクスペースもルーフを閉めた状態であれば、ゴルフバッグや旅行カバンも入るほどのスペースを備えている。

着座位置は一般的な乗用車に比べると低いが、苦労するほどではなく、ゴルフバッグや旅行カバンも入るほどのスペースを備えている
着座位置は一般的な乗用車に比べると低いが、苦労するほどではなく、ゴルフバッグや旅行カバンも入るほどのスペースを備えている

 またボタン操作でルーフの開閉ができる電動オープントップも、気軽にオープンエアモータリングを楽しむことができる要素のひとつとなっており、S660オーナーからしてみるとうらやましい装備のひとつだ。

 そう考えると、S660はどちらかというとストイックに走りを楽しみたい人向けの車両であり、セカンドカー向け。一方のコペンは日常の中でちょっと非日常も味わってみたいという人向けの車両で、ファーストカーとしても使えるという感じで、同じ軽オープンスポーツカーであっても全く対極にいる車両と言えるのかもしれない。

 ということで、どちらが優れた車両かというのは人それぞれ感じ方が違うためにジャッジするのは難しいところだが、クルマに対するメーカーの考え方はかなり違いがあるということをまざまざと見せつけられた形となってしまった。

 すでにS660は生産が終了してしまっているので、これから新たな動きが起こる可能性は低いと思うが、せめて今のオーナーが末永く楽しむことができる環境づくりはお願いしたいと、一オーナーとして切に願いたい。

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