【S660、コペン、ロードスター…】「一生に一度は乗りたい」2座オープンは中古で狙う 

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 暖かくなってくると、気になるのが桜の開花予想と飛散する花粉の量そしてオープンカーの中古車相場だ。何かムズムズするところはよく似ている気がする。

 需要と供給のバランスで相場が決まる中古車のなか、これまでオープンカーは誰も見向きをしない冬が底値で、暖かくなる春になると相場上昇。

 夏の7~8月に1度値動きは落ち着き、涼しくなり始めた秋に注目が集まり、高くなるというパターンを繰り返してきた。

 このパターンが現在でも通用するのかを、今回は2020年1月にマイナーチェンジを行ったホンダS660をはじめ、GRスポーツを追加したダイハツコペン、そして一部改良を行いテレスコピック機能が付いたマツダロードスターの現行型2シーターオープンカーの中古車事情をチェックし、2シーターオープン中古車事情の最新ニュースを紹介しよう。

文:萩原文博/写真:HONDA、DAIHATSU、MAZDA

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季節ものと言われるオープンカーの中古相場の推移

 まず、ホンダS660のこの1年間におよぶ中古車の平均価格がどのような動きをしているのかを確認する。

 2019年4月の時点でS660の中古車の平均価格は約176万円だったが、その後5月のゴールデンウィーク明けに約173万円まで値落ちが進んだ。

オープンカーが季節ものと言われるのは、日本には四季があり気持ちよさを堪能できるのが春~初夏、秋ということで需要が高まるため

 その後一転して値上がりし、7~8月は約176万円で横這い。そして9月になるとこの1年で最も高値となる約178万円まで上昇。

 そして11月からは値落ち傾向となり、2020年1月ちょうどマイナーチェンジを行った頃に最安値の約172.8万円を記録。その後緩やかな値上がりとなり現在は173万円となっている。

 S660の値動きを見ると、これまで言われていたオープンカーの相場の動きと大体合致しており、これまで言われていた常識は外れていないことがわかった。

 しかも中古車は自車のフルモデルチェンジやマイナーチェンジを行った時に相場が動くので、S660、コペン、ロードスターの簡単な車種解説と変遷そして、現在の中古車事情を紹介しよう。

S660は2020年1月にマイチェン

2020年1月のマイチェンで追加された新色のアクティブグリーン・パールは、ホンダ車として日本初導入となる

 まずはホンダS660から。

 S660は「Heart Beat Sport」をキーワードに開発された2シーター軽オープンカーで、2015年3月30日発表された。

 ホンダが以前販売していた軽オープンカー、ビートと同じミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)の専用レイアウトを採用。

S660はルーフのソフトトップを巻き取って収納するタイプ。電動タイプのように楽ではないが、慣れてしまえばノープロブレム

 高剛性と軽量化を両立した専用ボディは低重心と理想的な前後重量配分である45:55を実現。オープンエアという非日常環境を手軽に味わえるだけでなく、コンパクトでタイトな空間によって人とクルマの一体感を楽しめるクルマに仕立てられている。

 搭載されているエンジンは最高出力64psを発生する660cc直列3気筒ターボを搭載。組み合わされるミッションは、当時軽自動車初だった6速MTとパドルシフト付きのCVT(7速変速機能付)の2種類を用意。

マイチェンではリアコンビランプが赤ベースだったものがクリアタイプに変更された。小さな変化だがイメージはかなり違う

 2018年には純正ナビシステムが装着可能なナビ装着用スペシャルパッケージが設定され、ナビゲーションを装着できるようになった。そして2020年1月に初のマイナーチェンジを行っている。

 マイナーチェンジのポイントを挙げると外観はボディカラー同色のフロントピラー、新デザインのアルミホイールの採用に加えて、ヘッドライト/サブリフレクターの色変更。アクセサリーライトの追加(αのみ)、フロントグリルのデザイン変更。

 そしてリアコンビネーションンランプ/インナーレンズの色変更となっている。そしてインテリアはステアリングホイール/シフトノブ表皮にアルカンターラを採用(αのみ)。

 国内初となる新色のアクティブグリーン・パールを追加するなどマイナーチェンジとしては最小限に留まったといえる。

マイチェンでインテリアデザインに変更はないが、上級グレードのαはステアリング、シフトノブの表皮にアルカンターラが新採用された

次ページは : S660の中古車はCVTが主流

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