■Sクラスは先々代型か先代型か!?
【メルセデスベンツ Sクラス】
先々代型が2013年前半まで販売され、2013年の途中から新型(先代型)に切り替わっている。現行型は昨年(2021年)から。
【BMW 7シリーズ】
先々代型が2009年に登場し、2015年まで販売された。現行型はまだ出たばかりで、納車は始まっていない。
【アウディA8】
先代型が2010年に登場し、2018年まで販売された。
これら3モデルのなかで、最も相場が安いのは、最もタマ数の多い先々代型メルセデスベンツ Sクラスだ。中古車は100万円強から存在し、200万円前後でそこそこのタマを買うことができる。Sクラスは2021年に新型に切り替わったため、10年落ちは2代前になっていることも、安さの要因のひとつだろう。
しかし、「ドイツ車は、熟成の進んだモデル末期を狙え」というのは、ひとつの鉄則。先々代型Sクラスは、ルックスは威風堂々(Sクラスは常に威風堂々だけど)。走りにも文句はなし。おっさんは先々代型Sクラスに乗ってブイブイ言わせろや!
ひとつ新しい先代型Sクラスの場合、300万円が目安になってくるが、マニアなら是非狙うべきモデルが存在する。ディーゼルハイブリッドの「S300h」だ。メルセデスの最高級セダンなのに燃費が抜群で、満タンで鹿児島から東京まで走破できるというのが謳い文句だった。
実際、ロングドライブなら20km/Lを超えるほど燃費がいい。もちろん加速も文句なし。フィーリングもスバラシイ。これだけは、マニアの一生モノとして手に入れたいモデルである。ディーゼルなので耐久性は高いはずだ。
ただし先代型S300hの中古車は希少だ。メルセデスが気合を入れて日本に導入し、テレビCMまで打ったにもかかわらず、販売はサッパリだった。Sクラスの新車をお買いになる富裕層は、ディーゼルとか燃費とか、そんなことをコレッポッチも考えない人が多いかったのである。
それでもこのS300h、300万円前後から物件が存在し、400万円以内で手に入れられる。決して安い買い物ではないが、マニア受けするモデルなので、将来的に値段があまり下がらない……かもしれない。マニアックなおっさんは先代型S300hに乗れ!
■7シリーズとアウディA8のおすすめエンジンは?
続いてBMW 7シリーズだ。Sクラスに比べるとタマ数はぐっと少ない。ぶっちゃけ3分の1くらいである。7シリーズは新型の納車がまだ始まっていないので、先々代型モデルがまだ先代型の雰囲気のまま。これらの要因により、相場はSクラスより若干高めだ。100万円台のタマはかなり稀で、実質的には200万円台からだ。
狙うべきは、3.0L 直6ターボ搭載の740系だろう。BMWの真髄であるストレート6を、フラッグシップセダンで味わうヨロコビは何物にも代えがたい。V8の750系は贅沢の極みだが、リスクは増大する。「アクティブハイブリッド7」に至っては、メカが複雑ゆえに故障したらまず手に負えない。おっさんは先々代型BMW740iで還暦を駆けぬけろ!
最後にアウディ。こちらはさらにタマ数が減り、7シリーズの半分程度だ。A8というだけでかなりレアなゼイタク品。ルックスもウルトラ端正で、どこからどう見てもセレブだ。特権階級感はA8が一番高い。
エンジンは3.0L V6、4.0L V8、そして6.3L W12の3種類。中古車として一番お手頃なのはV8の「4.0TFSI」で、200万円台中盤で手に入る。これでも十分すぎるほどゼイタクだ。V6の「3.0TFSI」は、お手軽な分相場は高く、300万円前後からになる。
究極はW12を搭載したロングボディの「L W12クワトロ」。このエンジンの回転フィールは恐るべきもので、地獄に引きずり込まそうなほど甘美だ。実際に購入すれば、維持費で地獄に引きずり込まれる可能性があるが、男気のあるマニアは、是非挑戦してみて欲しい!
勇気あるおっさんはアウディA8 L W12クワトロに乗って、極楽を地獄を味わえ! 無責任でどうもスイマセン。相場は500万円~1000万円くらい。超希少です。
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