わかりそうでわからん! なんで自動車保険のCMのクルマは謎の車種なの!?

■謎のクルマ誕生のワケはタレントなど契約上の大人の事情がデカい

「イーデザイン損保」のCMに出演の日産 ラシーン。CMに登場する個体はフロントフェイスを変更している
「イーデザイン損保」のCMに出演の日産 ラシーン。CMに登場する個体はフロントフェイスを変更している

 ただ商品の性格上、あまりクルマのイメージや色が付くのもよろしくない。ゆえにCGなどを活用して世の中に存在していない、または「どこかで見たことあるんだけどなあ、でも絶対違う」っていうクルマ好きが逆に悩んでしまうようなモデルを作り、CMなどで使っているわけだ。

 また出演するタレントが他の契約、つまりクルマ(関連)のCMに出ていたらますますイメージに引っ張られてしまい、そもそもの保険商品の情報が伝わらない。

 この辺は事務所や広告代理店がうまくコントロールしてくれているので大きなトラブルは実際起きないが、わざわざリアルなクルマを出すならばCGなどでオリジナル感を出した方が得策というわけだ。

 この他にもタレントが実際のクルマに乗って宣伝をするCMの場合、インパネ周辺とフロント側から見えるリアシートを全く違うクルマに合成して使うケースもある。見方によっては「ニコイチ」的な演出だが、これならば前述したように自動車メーカーの色やイメージは付きづらい。

■サービス拡大でリアルなクルマは消滅か? キモはYouTubeにアリ

 ただ今の時代、昔の任意保険とは商品の内容が大きく変化していることは容易に理解できるだろう。そもそも保険の申し込み自体も昨今はスマホで完結。他社との比較も同様に行える。

 そしてサービスに関しても事故が起きた際の警察や救急への対応だけでなく、通信型ドラレコとの組み合わせで自動通報する機能。さらには普段の運転時に自身の運転スコアをスマホアプリに連携させた専用センサーで計測するなど、従来のCM枠ではとてもではないが説明しきれないほど量・質とも増えていることになる。

 つまり優先順位を考えた場合、それらの新サービスの訴求による差別化が第一で、リアルなクルマの出番はどんどん減っていくことになる。もちろんこれは保険会社の考え方などで絶対ではないが、前述したようにCMで足りない部分はYouTubeやWEBで補完すれば良いというスタイルがしばらく続くのではないだろうか。

【画像ギャラリー】あの自動車保険CMで使われているのはこのクルマ!!(8枚)画像ギャラリー

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