■「速さ」よりも操作性が最優先されたスポーツカー/マツダ ロードスター(2015年5月デビュー)
ロードスターの最大の魅力であり特長は、スポーツカーでありながら「速さ」の優先順位が低いということ。
スポーツカーには憧れを含め、速さ、豪華さ、ブランドなど、さまざまな魅力や価値観があるが、ロードスターの魅力は、クルマを操っているという実感を強く感じられることだろう。
もちろんロードスターで速く走ったり競争する楽しさはあるが、加速や最高速にとらわれることなく、クルマとの一体感を作り出すことに注力して作られている。
その結果、乗り手は運転のしやすさ、手足のように操ることができる一体感を得ることで、クルマの楽しさを深く感じることができるのだ。
最近の例で言えばロードスターの原点回帰ともいえる軽量モデル990Sが登場。マツダの考えるロードスターの在り方をよく表現。バランスのいい素材(クルマ)を用意して、ドライバーが思い思いに走らせ楽しむ。
クルマ“に乗る”のではなく“を走らせる”という、ドライバーが主体で、乗り方を限定しない自由さが、ロードスターが長く支持される理由なのだろうと思う。
ロードスターは当面現行モデルを改良しながら販売が続けられる。しかし、電動化を避けられない情勢からハイブリッドを採用する可能性は高い。
(TEXT/斎藤 聡)
●年別販売台数
・2015年:8530台
・2016年:6155台
・2017年:7021台
・2018年:5322台
・2019年:4714台
・2020年:4425台
・2021年:5384台
・2022年:3786台
●主な改良履歴
・2016年11月…リトラクタブルHTのロードスターRFを追加
・2018年6月…1.5L&2Lエンジンの改良ほか
・2019年3月…30周年記念車発売
・2021年12月…KPCを全車に採用&990Sを発表
●価格情報
・新車価格:262万3500~335万6100円
・中古車相場:126.8万〜500.8万円
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