ヘッドライトの黄ばみは防げるのか!? そもそも“くすんじゃう”のはなんで

■新車をコーティングした後は専用フィルムが効果テキメン!

 では、素材的、クルマの使用条件から完全に避けられないヘッドライト外側の黄ばみ、くすみを極力、防ぐための方法はと言えば、屋外駐車のクルマでは

①駐車時、紫外線対策としてヘッドライト部分にカバーをかけておく(ボンネットとヘッドライト、フロントバンパーを覆うボンネットカバーの意味)
②定期的にヘッドライトをクリーニングし、専用のコーティング剤でケアしておく・・・のふたつが考えられる。

 カバーによって少なくとも屋外駐車時に紫外線がヘッドライトに及ぼすダメージを軽減できるし、定期的なヘッドライトコーティングは紫外線やキズによる被害を低減してくれる効果が期待できるのだ(あくまで期待)。

 また、まだ新車でヘッドライトがきれいなままであれば、あるいはヘッドライト外側のクリーニングが済んだばかりなら、これからの対策として、紫外線カット効果のあるライトプロテクションフィルムを貼っておくのも手だ。

 最近の信頼性のあるものなら5年程度は効果が持続。もちろん、透明度の高いフィルムなので、車検も問題なしである(車検対応フィルムの場合)。紫外線カットに加え、飛び石などによるキズつき防止のダブル効果も期待できたりする!!

 一方、すでにヘッドライトが黄ばんでいるのなら、DIYでできる対策としてヘッドライト専用の黄ばみ取りクリーナーを使うといい。軽度な黄ばみならそこそこ落としてくれるはずだ(黄ばみ歴の長いヘッドライトは気持ち程度の復活かも。なお、キズや曇りは取れないかも知れない)。

■内側がくすむのは結露が原因!? 内側はプロに頼むべし

ヘッドライト内側のくすみは、ヘッドライトと外側と内側の温度差による結露が主原因とされている(327505339@Adobe Stock)
ヘッドライト内側のくすみは、ヘッドライトと外側と内側の温度差による結露が主原因とされている(327505339@Adobe Stock)

 で、ヘッドライト専用の黄ばみ取りクリーナーを使い、ヘッドライト外側の黄ばみは落とせた。しかし、それでもまだくすんでいることもある。その原因は、なんとヘッドライト内側の曇り。紫外線が当たりにくく、飛び石によるキズも付かないはずのヘッドライト内側がなぜ曇るのか?

 その理由はヘッドライト外側とはまったく別の要因なのである。

 素材の経年変化はもちろんあるが、むしろ、ヘッドライトと外側と内側の温度差による結露が主原因とされている。冬、暖房の効いた部屋の窓の内側が、外気温との差で結露するのと同じ理屈である。古い国産車、輸入車に多く見られ、しかし最新のLEDヘッドランプ装着車には見られにくい現象だ。

 そこまで言えばお分かりのように、昔の白熱球、今でもベースグレードの新車に装着されているハロゲンバルブは発生する熱で光を放出する発光のメカニズムだから、ヘッドライト点灯時の内部の温度が高く、例えば雪がヘッドライトに付着しても、ヘッドライトを点灯させればみるみるうちに雪が解けていくぐらいの高熱源となっている。

 だから季節、天候によってヘッドライトの外側と内側の温度差が大きく、結露が発生しやすく、それが時間をかけて曇りの原因となっていく。

 ハロゲンヘッドライト装着車で内部の曇りを対策したいなら、可能であればバルブの温度がハロゲンより低いHIDやLEDヘッドライトに交換するといい(すべてのクルマができるわけではないが)。

 ちなみにDIYでヘッドライトを外して内側をクリーニングする手もあるが、パーツの分解に慣れた人でないとうまく外せない、元に戻せない、かえって隙間ができて被害が拡大するなどのリスクもあるから、外して内部をクリーニングするならプロに任せるのが正解だろう。

【画像ギャラリー】ヘッドライトの黄ばみの原因と対応策・予防策を画像でチェック(4枚)画像ギャラリー

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