■軽=黄色はパッと見て判断するため!? ETC登場前は色の役割がデカかった
ところで、軽自動車のナンバープレートが黄色ベースとなっていて、一目で普通自動車と識別できるようになっているのは、主に高速道路での運用によるところが大きい。
ご存知のように、高速道路の料金というのは、多くの路線で軽自動車と普通自動車は異なっている。今のようにETCが存在していなかった時代には、料金所で職員が軽自動車を識別する必要があった。そのために黄色ナンバーになったといわれている。
同じく高速道路において、かつて軽自動車の制限速度は80km/hが上限だった。速度違反を取り締まる警察が、やはり一目で軽自動車と認識するために黄色ナンバーは必須だったという。
現在では、軽自動車の制限速度は普通自動車と同じになっており、また料金収受についても、ETCの普及率が9割を超えるなど、一目で識別する必要はなくなっている。そうしたこともあって、ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックの特別ナンバープレートでは軽自動車でも白ベースとすることができたのだという。
■封印があるのは登録車だけ! バイクも原則なし
では、ナンバープレートの封印がないのは“軽四輪車”だけなのかといえば、そんなことはない。じつは自動二輪(バイク)については、どんなに排気量が大きくともナンバープレートは封印されていない。なぜなら、排気量125cc超の二輪車のナンバープレートも軽四輪車と同じ「車両番号標」であり、税金の分類としては軽自動車税が課される車両だからだ。
ちなみに、50cc以下の原動機付自転車、125cc以下の原付二種については「原動機付自転車番号標」という異なる分類のナンバープレートがついている。そして、原付二種には黄色いナンバーとピンク色のナンバーの2種類がある。
原付二種の黄色ナンバーは51cc~90ccのバイクに与えられるもので、最近では目にすることが少なくなっているが、それでも黄色いナンバーは軽自動車だけでなく、原付二種にも存在することは豆知識として覚えておきたい。
いずれにしても、基本的にバイクのナンバープレートには封印はない。日本の公道を走るモビリティを総合的に捉えると、軽自動車には封印がないというよりは、普通自動車以上のクルマにだけ封印があるといったほうがいいかもしれない。
■軽のナンバーは課税対象! 登録車より断然金額が高かった
こうしたナンバープレートの違いにより、取得費用も異なっている。費用については地域によって異なるが、概ね軽自動車のほうがナンバープレートの取得費用が高かったりする。
このあたり意外かもしれないが、普通乗用車ではナンバープレートが交付であり、非課税であるのに対して、軽自動車のナンバープレートは頒布となり消費税がかかるという違いも影響している。
ちなみに、原付バイクのナンバープレート「原動機付自転車番号標」については、基本的に無料で、市町村の役場で申し込む仕組みとなっている。 無料である理由について、市役所に訊ねたところ「市民の皆様から納税していただくためなので」という説明を受けたことがある。所有者が「自分に課税してください」と申し込んでいるという見方をしているわけだ。
普通自動車については所有者と車両を紐づけた“登録”を公的にしている部分に価値があるので、有料となるのは理解できなくはないが、原付バイクのナンバープレートが無料となっているのであれば、軽自動車のナンバープレートについても無料配布すべきだと思うが、いかがだろうか。
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