インプレッサは再び輝くことができるのか? 次期型インプレッサに期待したいこと

■インプとXVの主従逆転

現行型スバル XV。元々インプレッサから派生したXVだが、次期インプレッサはXVの派生モデルとして存続する
現行型スバル XV。元々インプレッサから派生したXVだが、次期インプレッサはXVの派生モデルとして存続する

 そんなことから次期XVは「インプレッサありきのXV」から、「XVありきのインプレッサ」へと変わる。つまり、次期インプレッサはXVの派生モデルになるのだ。

 インプレッサファンにとっては何とも寂しい話かもしれないが、実は「シリーズ」として見るとメリットのほうが大きい。例えば、走りの部分で言えば、全高や重心など走りの部分で基本素性が厳しいクルマで最適設計ができれば、それをベースにする背の低いクルマの走りは間違いなくよくなるからだ。

 また、デザインも同じ考えで、SUVで最適デザインを行ない、そこから引き算をしていけば、個性的だが落ち着いたルックスを身に纏うこともできると予想ができるだろう。

 現行モデルはよく言えば「質実剛健」、悪く言えば「地味な印象」が強いので、そこをどのように打破できるのかは、実はXVのデザインにかかっているとも言える。

■Cセグの王者「ゴルフ」を超えるか?

スバル レヴォーグのフルインナーフレーム構造
スバル レヴォーグのフルインナーフレーム構造

 メカニズムに関してはどうだろうか? プラットフォームはフルインナーフレーム構造を採用する「次世代SGP」がベースになるのは間違いないだろう。

 このプラットフォームの実力はレヴォーグやWRX S4ですでに実証ずみだが、これによって「走る/曲がる/止まる」の基本性能は、インプレッサが属するCセグメントの王様である「VWゴルフ」を超えることも夢物語ではないだろう。

 パワートレーンは正直言うとまだ謎な部分が多い。恐らく2.4Lターボ(FA24)、1.8Lターボ(CB18)に続く第3のダウンサイジングターボと言われている1.5Lターボの搭載が濃厚だと思うが、恐らく主力となるのは電動化ユニットだろう。

 CAFE対応で有利な点などを踏まえるとトヨタから供給を受ける2モーターのストロングハイブリッドを期待したいところだが、残念ながら投入にはもう少し時間がかかりそうな予感が……。

 となると、1モーターのe-BOXERだが、もう少し燃費面での向上が欲しいところである。さらに価格訴求の観点から1.6L-NAも残るだろう。

 運転支援デバイスはどうか? アイサイトは次世代バージョンが搭載されると予想している。

 北米向け2023年モデルのアウトバックにはステレオカメラに加えて広角の単眼カメラがプラスされたスペックが投入されているが、次期インプレッサにはこのシステムが水平展開されるはずだ。アイサイトXも設定されると思うが、恐らく価格面を考えると上級モデルのみ、もしくはOP対応!?

■インプが良くなればスバルが良くなる

 ちなみに現行インプレッサが登場した時、阿部氏は「スバルのオリジナルモデルのなかで最もベーシックなインプレッサを底上げすると、ほかのモデルはその上を目指す必要が出てくるので、クルマはどんどんよくなっていく」と語っていた。

 現行インプレッサが登場して6年、スバルのモデルは大きくレベルアップしている。そう思うと、次期インプレッサもスバルの新たな「水準器」のようなクルマになっていることを期待したいところだ。

 昨今の状況から、どのタイミングで世界初公開されるのかはわからないが、スバルのグローバルモデルは北米でお披露目するケースが多いことから予想をすれば、今年11月に開催の「LAオートショー2022」が濃厚だろう。

【画像ギャラリー】アメリカでは2023年モデルが発表されたスバル インプレッサ!! 日本ではいつ出る!? どうなる!?(8枚)画像ギャラリー

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