クラウンがセダンだけでなくSUVやワゴン、さらにはクロスオーバーなど、今流行のラインアップで仕掛けてきた。クラウンといえばセダン! という方程式が当たり前だったが、4種類で勝負を仕掛けてきたのだ。
やはりセダンにとって冬の時代が続くのか……と思いきやカムリやマツダ3セダンなどはワカモノオーナーが相当数存在するという。もしやこのままセダン復権はあり得るのか!? その可能性はいかに。というか、今何が起こっているのか!?
文/山本晋也、写真/TOYOTA、MAZDA、Tesla
■セダン=おっさんはもう古い!? 20代から熱視線!!
クルマのオーソドックスなカタチといえば4ドアセダン、そんな認識を持っている自動車ファンは少なくないだろう。だからこそ、トヨタ クラウンが16代目へのフルモデルチェンジを機に、SUVテイストの「クロスオーバー」を先兵に選んだことはクラウンという伝統あるモデルの変革を象徴するように感じる。
そこにはセダンがオーソドックスでクルマの本質であると認識しているのは高齢層であり、SUVテイストを取り込むことで若返りを図る……そんな商品企画のストーリーを考えてしまいがちだ。
たしかにSUVというのは現在の自動車市場において世界的なトレンドであり、新型クラウンがグローバルに売っていこうというのであれば、ヘリテージを感じさせるセダンにSUVテイストを取り込むという商品企画に異論はない(クラウン・クロスオーバーが海外で売られるという保証はないが)。
しかしSUVテイストが若返りにつながるもので、セダンは免許返納目前の高齢ドライバーだけが好むオワコンのスタイルだと思うのは間違いだ。じつはセダンというは、20代のヤングドライバーにも評価されているという事実がある。
たとえば、セダンとファストバックという2つのスタイルを用意するマツダMAZDA3の年代別シェアは次のようになっている。
いかがだろうか、MAZDA3についてはボディ形状にかかわらず20代のユーザー比率が高いことが特徴だが、とくにセダンは他世代に比べて20代のヤングドライバーに支持されていることが明確だ。どのくらい多いのかといえば30代の倍近いのだから、世代間による明確な趣味の違いがあるといえるだろう。
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