2022年7月16〜17日に富士スピードウェイで行われたスーパーフォーミュラ第6選。今シーズンよりチーム無限よりフル参戦中の笹原右京選手が待望の初優勝を果たした。
笹原選手はもしかしたら暑い季節に好調な「夏男」なのではないか? というわけではないが、夏の思い出を中心に、レーシングドライバー笹原右京の少年時代を振り返るインタビューをお届けする。
文/段 純恵、写真/HONDA
■笹原右京が少年時代の夏を語る
スーパーフォーミュラ第5戦を終えて7月半ばの第6戦まで約1ヶ月間、スーパーGTもレースがないのでちょっとひと息つけます。短い夏休みといったところです。
子供の頃の夏休みの思い出ですか?
そうですねぇ。『夏休み』の思い出はないに等しいかもしれませんが、『夏』の思い出なら水泳ですね。
僕、レースを始める前から水泳をやってたんですよ。群馬の夏はすごく暑くて、夏休みになると小学校がプールを解放してくれてたんです。その解放日にほとんど行ってました。トレーニングにもなるので、小学校の水泳チームの集まりに加わって、市の大会や県の大会にむけた練習にも参加してました。
でもそういう大会って必ず土日なんですよね。高学年の時に一度だけ市の大会に出られることになって出場してみたら、意外に結果が良くて次は県大会出場です! ってなったんですが、県大会の日程が思い切りレースと被っていて。残念ですとなったんですが、あれはちょっと出てみたかったですね。
中学校のときも部活動は水泳部でした。夏休みの練習にも参加していて、たまたま市の大会に出たら県大会に行けますってなったんです。その時は県大会にも参加して、ふつうの順位で終わったんですけど、なんていうか、他の選手の水着がスゴかったというか。
みんな見るからに水の抵抗のなさそうな、表面の滑らかなピチピチの水着とキャップを被ってて、僕はそういうのを全然知らなかったからふつうの学校指定のスクール水着レベルで、周りから『こんなナメたヤツがいるんだ』みたいに思われてたようで。
僕は水泳は良いトレーニングになってるなー、という感覚だったので、大会で良いタイムを出そうとかって意識がなかったんです。でも後で顧問の先生に、大会にむけてちゃんとタイムを出しに行く課程をやっていたら、もっとタイムが出てただろうなって言われました。
とはいえ、全国レベルになるには小学校からバリバリやってないと厳しいと思います。競技ってなんでもそうだと思うんですが、水泳の県大会の上位の人たちを見ても、幼い頃からいかに徹底してやってきてるかってことがすごく出てましたから。
コメント
コメントの使い方