スパイ映画といえば、アクションシーンは欠かせない要素だが、その中でも愛車は大きな位置を占める。007といえば、多くの人がアストンマーティンを思い浮かべるはずだ。
今回ご紹介する『グレイマン』はマーク・グリーニーの原作をNetflixが巨額をかけて映像化したスパイ映画。そして主人公を演じるのは、『ラ・ラ・ランド』など多くの映画で引っ張りだこのライアン・ゴズリングだ。
CIAのために働く主人公の愛車は、アウディQ4スポーツバックe-tron。そう、スパイもEVを使う時代になったのだ。とはいえ、迫力のカーチェイスが繰り広げられる本作をご紹介しよう!
文/渡辺麻紀、写真/Netflix
■壮大なスケールのスパイアクションがまたひとつ誕生!
『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)や『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)等の大ヒット作を手掛けハリウッドのトップ監督の仲間入りを果たしたアンソニー&ジョーのルッソ兄弟。アクションには定評のあるふたりの最新監督作がNetflixの『グレイマン』だ。
タイトルは、シエラ・シックスというコードネームをもつCIAの雇われスパイ、ジェントリーのもうひとつの呼び名。人目につかない男という意味だ。
そんな彼がかつてCIAの同僚だったスパイ仲間から命を狙われることになる。その“グレイマン”を執拗に追うのは、“ブラックマン”と言っても過言ではない、残忍で目立ちまくるサイコパスなエージェント、ロイド。同じスパイとはいえ、両極端なふたりの壮絶な戦いが繰り広げられる。
もうひとつ、本作の大きなウリがキャスティング。グレイマンことシエラ・シックスに『ラ・ラ・ランド』(2016)のライアン・ゴズリング、サイコ野郎のロイドに、あの“キャプテン・アメリカ”ことクリス・エヴァンスという豪華な顔合わせになっている。
ゴズリングは、このコーナーでも紹介した『ドライヴ』(2011)の主人公と同じように無口&無表情なのだが、身体のほうはもう別人。スレンダーなイメージだったが、かなりパンプアップしてマッチョなボディを見せている。
一方、エヴァンスは、ヒトラーのようなちょび髭ルック&撫でつけた髪で登場し、捕まえた男の爪をペンチで一枚ずつはがして大喜びというヘンタイっぷり。ふたりとも、これまでのイメージとは違うキャラクターにトライして、なんだか楽しそうでもある。
このふたりに彩を添えるのがアナ・デ・アルマス。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)でセクシー&キュートなボンドガールを演じた。
『ブレードランナー2049』(2017)ではゴズリングと共演し、彼が好きになるセクサロイドを演じていた彼女が、正義感の強いCIAエージェント、ミランダに扮して、窮地に陥ったシックスを救ってくれる。
コメント
コメントの使い方