トップの画像は日産のGT-R 50 by Italdesign。GT-Rの50周年記念車両だ(画像そのものは9月に東京・代官山に現れたGT-Rをベストカー編集部が激写したもの)。
イタルデザインとの共同開発により、車体随所に配されたゴールドがナイスフィーリングだが、特にナイスなのがフロントフェンダー、ドア直前(画像のフロントタイヤのすぐ右側)に設けられたエアアウトレット。やはりゴールドがはめ込まれることで存在を主張するそのエアアウトレットは「サムライブレード」と名付けられている。
素晴らしい。「ソード」ではなく「ブレード」と名付けるあたり、日本の心をわかっている。が、思えば日産は日本の会社なので当然だった。
そんな日本の魂を世界に叫ぶGT-R 50周年記念車両登場を記念して、「和」を感じさせる車名、愛称が与えられたクルマやバイクを、バッコンバッコン紹介していく。
「粋」や「雅」を感じさせる車両の数々。なぜ日本でもこの名で販売しない、もしくはしなかったのか。おしりペンペンして問い質したくなること確実の企画だ。ペンペン。
※本稿は2018年8月のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年9月10日号
■将軍(MITSUBISHI パジェロ)
イギリス名が「SHOGUN」。ダカール・ラリーでの活躍を思えば「将軍」を名乗るに足る実力車であることに疑いはない。イギリス人もひれ伏すこと必定であろう。
■運動将軍(MITSUBISHI パジェロスポーツ)
パジェロスポーツ、モンテロスポーツの名で多くの国で販売されたチャレンジャーだが英国では「SHOGUN SPORT」。運動将軍の訳はたぶん間違っている。
■札幌(MITSUBISHI ギャランΛ)
ここまできて「三菱のセンスどうなの」と思ったあなた、多分正しい。トランザムを思わせる精悍な顔つきがナイスなギャランΛ。札幌オリンピックにちなんで「Sapporo」という名で輸出されていた。
■婆娑羅(NISSAN バサラ)
中世日本の実力主義的風潮を表す言葉。時代が進むにつれ使われなくなったが、クルマも一代かぎりで後継は作られなかった。
■燕(NISSAN ADバン)
2代目、Y10型ADバンのメキシコ名が「TSUBAME」。1993年にはメキシコで生産された個体の、日本向けの出荷が開始。
■鶴(NISSAN サニー)
5代目の頃からメキシコへは「TSURU」の名で輸出。昨年7月まで7代目B13型が同名で販売されていた。
■桜(NISSAN シルビア)
やはりメキシコでの名称。鶴、燕ときてスポーツモデルは猛禽類かと思ったらまさかの「桜」である。
■侍(SUZUKI ジムニー)
「SAMURAI」は1985〜95年に北米市場で発売していたジムニー1300。写真は日本仕様。現在も根強いファンが多数。インドネシアでは「KATANA」という車名で販売。
■相撲(SUBARU ドミンゴ)
きた。重いのきた。軽をベースとしたコンパクトな7人乗りワゴンがドミンゴ。欧州名はリベロ、スウェーデンではコロンブスという名だったが、イギリス名は「相撲」。軽がベースなんだし「小結」とかだったらもうちょっと面白かったのに。
■大蛇(MITSUOKA オロチ)
国産メーカーにおいて、最も「和」の心を忘れないミツオカ製スーパーカー。ヌメるようなボディラインが魅力。
■太郎(Volkswagen)
1989〜1996年までの間、トヨタの5代目ハイラックスがフォルクスワーゲンから「Taro」として販売されていた。ドイツ人的には「ミヒャエル」みたいな感じ?
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