■他ジャンルの特徴をプラスして機能性を高めつつも革新的過ぎたモデルたち
●トヨタ マークXジオ
「4+Free(フォー・プラス・フリー)」というコンセプトのもと、大人4人がゆったりとくつろげる独立4座と、使用シーンに応じて自在に変化させることができる自由空間を備えたモデルとして注目を集めた。
使用シーンに応じてセダン、ワゴン、ミニバンそれぞれの使い勝手を実現する「3モードキャビン」はじつに画期的だった。デュアルトノボードで荷室スペースを分離し、高級セダンのような居住空間を実現する「パーソナルモード」。「アクティブモード」は、デュアルトノボードを外すことで、ワゴンのような広い荷室スペースが確保できる。
さらに、「フレンドリーモード」では荷室下に格納された3列目シートを引き起こせばミニバンのような多人数乗車に対応する。多様化がさらに進んだ現代なら、1台であれもこれもが実現できる能力を持ったマークXジオは、かなり重宝されるのではないだろうか。
●トヨタ プリウスα
3代目プリウスをベースに、さまざまなシーンで活躍できるゆとりの室内空間を備えたモデルとして登場。5人乗りの2列シート車と7人乗りの3列シート車の2タイプを設定し、乗る人の多様なライフスタイルに応えるハイブリッド専用として人気を博した。
プリウス譲りの圧倒的な燃費性能だけでなく、トヨタ初となる開放感あふれる大型の樹脂パノラマルーフや、温度・風量・モードの切り替えをひとつのダイヤルで操作可能としたワンダイヤルエアコンディショナーコントロールといった機能がもたらす、ハイレベルな快適性や利便性も持ち味としていた。
アメリカでは2列シート車が「Prius v」として、欧州では3列シート車を「Prius +(プラス)」として、それぞれ発売されていた。
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もともとセダンは多人数乗車にも対応できるし、後席を倒してトランクスルーを使えば日常生活で積めない荷物はないほどの積載能力も備えている。「オヤジグルマ」などと揶揄されることもあるが、それはどこにでも乗って行ける落ち着いた雰囲気や高級感を持っている証でもある。そんなセダンがベースとなっているわけだから、セダン派生の亜種モデルも実力は申し分ない。
現在では、多彩な用途に対応できるクロスオーバーSUVが人気を博しているが、1台でさまざまな用途をフォローしたいと考えるなら、断然推奨できる。なにより、日本を代表する”レジェンド”の能力を継承しながら、新たな価値を提案するべくチャレンジした心意気は称賛に値するし、能力の高さとともに手にする意義は十分にあると言えるだろう。
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コメント
コメントの使い方どれもコアなファンが付いている隠れた名車ですね。レガシィだと元からワゴン主体ですからね。
走りのイメージがなくても、実際走ってみると良い車が多いですね。