クルマ界名門の系譜はやっぱりいい!! 王道を走る天晴れなサラブレッドたち

スバルの“遺産”は受け継がれる「スバル レガシィ」

デカいしくじりなし!! 王道を突っ走る”天晴”なサラブレッドたち
2022年現在日本国内で販売されているスバル レガシィはこのアウトバックのみ。セダンモデルや一世を風靡したツーリングワゴンの復活は果たしてあるのか?

 スバルが伝統的に得意としていたのが4WD。悪路を走るラリーなどで鍛えられたスバルの4WDカーは、市販車でも高い性能を発揮して多くのファンを獲得した。その集大成的モデルがレガシィだ。

 スバルのアイコンとも言うべき水平対向エンジンを搭載し、そこにやはりスバルのお家芸である4WDを組み合わせ、4ドアセダンと5ドアステーションワゴンスタイルを採用したレガシィのデビューが1989年。それまでの路線を継承しつつも大幅なステップアップを成し遂げたレガシィの登場には大きな注目が集まった。

 後にバブル景気と呼ばれる好景気が始まっていたことも後押しとなり、レガシィは予想を上回る売れ行きを見せた。その結果、諸事情により倒産の危機もささやかれていたスバルの業績は一気に回復。レガシィはスバルの救世主とも呼ばれるようになった。

 実際に初代レガシィは出来の良いクルマであり、1990年からはWRC(世界ラリー選手権)にも参戦し、1993年のニュージーランドラリーでは見事優勝を飾っている。こうした好調を受け、その1993年には2代目スバル レガシィが登場した。

 2代目のレガシィツーリングワゴンは全長が60mm延長されて後部のシートに余裕ができ、使い勝手も向上。ボディ幅は5ナンバー枠をキープしてコストを抑え、パワフルなエンジンとあいまって初代よりも高い完成度を実現していた。

 2代目レガシィツーリングワゴンは大ヒットモデルとなり、この時期のステーション(ツーリング)ワゴン人気を牽引する存在に昇り詰めた。そして北米市場をターゲットに、2代目レガシィツーリングワゴンの車高を上げてクロスカントリー仕様にしたのがレガシィアウトバックで、1994年に北米での販売がスタートしている。

 その後もレガシィは進化を続け、1998年登場の3代目セダンには新たにB4の車名が与えられた。B4とツーリングワゴンに搭載されるエンジンの出力は最高峰仕様の2リッター・ツインターボで280psと高く、これも3代目レガシィの魅力を高めていた。

 2003年登場の4代目では3ナンバー化され、国内向けのクロスオーバーSUVモデルの名称もアウトバックとなった。この4代目モデルでは2002-2003日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

 だが、スバルのサラブレッドだったレガシィの歴史にも変化が訪れる。初代から続いていた4ドアセダンモデルは2014~2021年の6代目をもって国内販売が終了となり、以降はクロスオーバーSUVのアウトバックに一本化された。4ドアセダンの7代目モデルは2019年に登場しているが、こちらは北米市場のみで販売されている。

 国内はアウトバックのみとなったとはいえ、依然としてレガシィがスバルの“継承すべき遺産”であるのは間違いない。

ハイブリッドの先駆者は現在でも先端を走る「トヨタ プリウス」

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プリウスの名を世に定着させたのがこの2代目モデル(2003年)。新世代のハイブリッドシステムを採用し、35.5km/Lという優れた燃費性能を達成した

 燃料を使った内燃機関(エンジン)による走行に加えて、その動力でバッテリーも充電、さらにブレーキング時のエネルギーを回生してバッテリー充電を行い、この電力で走行用モーターを回すというのがシリーズ・パラレル方式ハイブリッドシステムの概略だ。世界初の量産型ハイブリッド車であるトヨタ プリウスはこの方式で登場した。

 プリウスの初代モデルが登場したのは1997年。「21世紀に間に合いました」のキャッチコピーとともに発売されたプリウスは、従来のガソリンエンジン車を大きく上回る燃費性能を発揮して、その優位性をアピールした。

 初代モデルの売り上げは堅調であったものの、大ヒットとは言い難いものだった。しかし、ボディ形状を含めて大幅にモデルチェンジされた2代目が2003年に登場すると、効率を向上させたハイブリッドシステムも市場に歓迎され、大ヒットと呼べる売り上げを記録した。

 2代目プリウス登場時にはトヨタのみならず他社からもハイブリッドシステム搭載車がリリースされていたが、先行しているプリウスのアドバンテージは大きく、ハイブリッド=プリウスというイメージの確立に成功した。

 2009年には3代目がデビュー。この3代目では、従来同様のシステムに加えて外部電源からの充電も可能にしたプラグインハイブリッドシステム(PHV)搭載モデルも登場し、さらに戦費性能をアップしている。

 4代目となる現行モデルは2015年に登場。トヨタからはプリウスよりもコンパクトなハイブリッド専用車のアクアや、ヤリスハイブリッドなどもリリースされているが、現在でもなおハイブリッド界のサラブレッドとしてのプリウスは健在。

 そして、フルモデルチェンジの噂も飛び交うなど、プリウスを取り巻く状況が慌ただしくなってきた今、プリウスのさらなる進化が期待されている。

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