新型はデカすぎる?? 先代までのファンも多し!! クラウン認定中古車の価格高騰中の実際

■人気の中心はリボーン・ビヨンド世代

14代目トヨタ クラウン。2017年式モデルが新車価格の半値に近い価格で販売されている
14代目トヨタ クラウン。2017年式モデルが新車価格の半値に近い価格で販売されている

 今は不人気なセダンカテゴリーということもあり、クラウン全体でみると、中古車価格は右肩下がりの状況が続く。2021年9月には平均販売価格が200万円程度だったが、2022年7月には150万円前後まで下落している。13代目以前の古いモデルが多く流通し始め、平均価格を下げている背景もあるだろう。

 だが、比較的高年式のモデルを中心に扱う、トヨタ認定中古車に絞ると様子は大きく変わる。

 全国のトヨタ販売店にあるクラウンの認定中古車は400台前後で、半数以上は15代目と14代目が占めた。セダンカテゴリーで見れば、カムリが250台前後、マークXが約300台の流通があり、クラウンの流通台数が際立って少ないというわけではない。

 しかし、2017年式の14代目クラウンでは、4.3万キロ走ったアスリートGや、3.5万キロ走行のHVアスリートSが298万円と、5年が経過したモデルが、新車価格の半値に近い価格で販売されている。

 2020年式の15代目では、2.1万キロ走行のハイブリッドRSが約600万円と、非常に高い価格で取引されているのだ。

 全体として値下がり傾向が強いクラウンで、14代目と15代目に絞ると、値落ち幅が小さいのが気になるところ。人気のモデルであり、今後の需要も十分に見込めることから、強気の中古車販売を行う傾向も見える。

■地域内で売り切れてしまうクラウンの人気ぶり

15代目トヨタ クラウン。2020年式モデルで2.1万キロ走行のハイブリッドRSが約600万円と、非常に高い価格で取引されている
15代目トヨタ クラウン。2020年式モデルで2.1万キロ走行のハイブリッドRSが約600万円と、非常に高い価格で取引されている

 14代目、15代目のクラウンに関しては、今後も高めの車両価格が維持されていく可能性は高い。その理由としては、全国向け在庫の少なさが挙げられる。

 トヨタ認定中古車では、全体数として400台近くあるクラウンの中古車だが、そのうち半数以上が特定地域内での販売に限定しているのだ。例えば、宮城県のお店から購入できる中古のクラウンは187台で、県外の販売店からお取り寄せできるクルマは174台に絞られる。

 多くのトヨタディーラーでは、クラウンの中古車を自社で売り切ることができると予想しており、輸送とやり取りの手間がかかる全国にまでは、販路を広げていないのだ。そのため、地方へ行けば行くほどクラウンの中古車台数は少なくなり、タマ不足が顕著である。

 常に需要と供給の数で価格が決まっていく中古車。14代目、15代目クラウンに関しては、まだまだ需要が多く、思ったほどの値下がりは期待できない。

 新型を待てない、もしくは新型では乗れないというクラウンユーザーは、割高な中古車を選ばざるを得ない状況が続くだろう。プレミアムがついて高騰するということは考えにくいが、今後も価格は高止まりが続きそうだ。

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