抽選販売!? 納期2年!? 新型シビックタイプR注文殺到で現場は大混乱! まだ買えるのか?

■全国のホンダディーラーにシビックタイプRの受注状況を聞いてみた!

新型ホンダ シビックタイプR
新型ホンダ シビックタイプR

 筆者はシビックタイプRが発表された3日後の7月24日土曜日の午後、東京のホンダカーズディーラーを訪れた。

 クルマを駐車場に停め、ショールームに入る手前で、応対してくれた営業マンに「新型シビックタイプRを予約しに来ました」と告げると、営業マンは開口一番「申し訳ありません、申し込みは終了しております。抽選にて販売することになっております」。

「へ? 抽選販売、聞いてないぞ!」、ホンダ(メーカーとして)が抽選販売することを聞いていなかったのでまさに寝耳に水だった。そうやすやすと諦めてたまるかと思い、隣の神奈川県のディーラーに向かった。

 神奈川のホンダカーズディーラーに到着し、営業マンにシビックタイプRを予約したいと伝えると、「予約できますよ」。なんだ抽選販売は東京だけだったのかと、ほっとひと安心。

 さっそく見積りを取ってもらい、転売防止の誓約書にサインし、申し込み金30万円を支払った。車両本体価格は499万7300円。諸費用込みの乗り出し価格は547万円と思いのほか安かったというのが正直な感想。

 今どのくらいの台数を注文受け付けしていますかと聞いたら、「うちの販社全体で30台近くになります」とのことだった。

 家路に着き、抽選販売をしているのは東京だけなのか、気になったので埼玉、千葉、神奈川のディーラー2店舗ずつ電話で聞いてみたところ、どこも抽選販売はしていなかった。

 後日、抽選販売を行ったホンダカーズ東京中央に聞いてみたところ、300台の割り当て台数を超えた時点で受注を終了し、抽選はオーダー順を決め、当選した場合は1週間以内に申し込み金10万円とともに正式な契約書を交わす、というものだった。

 新型シビックタイプRってカタログモデルのはず、抽選販売って何? と思った人も多いはず。メーカーから販社に抽選販売するようにと、指示があったのか、ホンダ広報部に確認の電話を入れると、正式な回答が来た。

 「半導体影響等による生産への影響を精査中のため、先行受注は実施せずに正式発表以降に受注を開始する予定です。個々の販売方法については、メーカーとしての関与はなく販売会社に任せています」。

 つまり、メーカーとしては、9月1日の正式発表日に販社から受注を受け付け開始し、ホンダカーズ東京中央が行った抽選販売および、そのほかの各販売会社で行っている個々の先行予約については、関与していないということだ。

 抽選販売といえば、新型Zの抽選販売を巡り、東京日産販売が、注文したユーザーに、抽選販売をするということを事前に告げずに抽選を行い、葉書を郵送し、当落の通知を行っていたことが判明。

 日産は「7月末までに申し込まれたお客様すべてにクルマを用意する」と明言していたのに話が違う、と騒ぎになったことが記憶に新しい。この件に関しては、日産(メーカー)からも東京日産販売からもいまだなんの発表もない……。

■新型シビックタイプはまだ買えるのか?

新型ホンダ シビックタイプR
新型ホンダ シビックタイプR

 ちょっと話がズレてしまったが、9月1日の発売1週間を切った今、シビックタイプRの受注状況や納期、生産台数はどうなっているのか、調べてみた。

 電話調査したのは、東京、神奈川、横浜、埼玉、千葉、栃木、群馬、北海道、西は愛知、大阪、福岡の10拠点。なお、7月に抽選販売を行ったホンダカーズ東京中央は現在、受注を再開し、受注台数は700台を超えているという。

 電話で話を聞いたディーラーマンは口を揃えて、「ここまで人気になるとは思いませんでした」と反響の大きさに舌を巻いていた。たしかに10拠点の営業マンに、電話で聞いた受注台数を単純に合計すると、すでに軽く3000台を超えている……。

 9月1日に、販社からメーカーに一斉にオーダーが入るというが、日本全国にはホンダの販売店は直営を含めて約2100店(販社は約600社)もあるから、このぶんでいけば1店舗あたり10台受注したと計算すると、2万台を軽く超えてしまう。

 では、肝心のシビックタイプRの生産台数は何台なのか? さまざまな情報があるが、2023年4月までの今年度の生産台数は6000台が有力。しかし最新情報によると、1万台に増産することになったという情報も入ってきている。

 納期については「1週間に1つの販社(ディーラー数ではない)で10台前後のオーダーしか受け付けないので、納期がどれくらいかかるのか見当もつかない」、「納期は現段階ではわからない」という声が聞かれ、電話の向こうに困り果てた営業マンの顔が浮かぶ。

 ちなみに最初期にオーダー人の納期は、最速11月になるのではないかということだった。納期がいつになるか、10月になればわかるのではないかとのことだった。

●ホンダカーズ北海道(24店舗)=約60台受注
●ホンダカーズ群馬(19店舗)=約200台受注
●ホンダカーズ栃木(8店舗)=100数十台受注
●ホンダカーズ埼玉(50店舗)=200台受注 毎週9台オーダー
●ホンダカーズ千葉(32店舗)=200数十台受注
●ホンダカーズ東京中央(62店舗)=700台以上受注、現在は受注受付中
●ホンダカーズ横浜(28店舗)=約230台受注、毎週10台オーダー
●ホンダカーズ愛知(70店舗)=約560台以上受注
●ホンダカーズ大阪(78店舗)=約300台以上受注
●ホンダカーズ福岡(福岡、佐賀、長崎、大分68店舗)=約390台受注
※8月下旬現在

次ページは : ■日本で一番シビックタイプRを売ったホンダカーズ野崎の松本店長に聞いてみた「まだ買えますか?」

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

新型プレリュード仮想カタログほか、スポーツカー好き大歓喜情報満載!ベストカー12月10日号発売中!!

 ベストカーWebをご覧の皆さま、ちわっす! 愛車がどれだけ部品を交換してもグズり続けて悲しみの編集…