2022年7月25日、日産は人気ミドルクラスSUVであるエクストレイルの新型を発表した。価格は319万8800~504万6800円。
「最激戦区」とも称されるミドルクラスSUVのなかで、果たしてこの価格は「お買い得」なのか? 同じクラスの人気ライバルSUV5台のコスパと比較しながら、オススメグレードをお届けする。
※本稿は2022年7月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年8月26日号
■新型エクストレイルVSライバルSUV5台!! コスパはどれがいい?
新型エクストレイル(日産)は、圧縮比を変化させるVCターボを発電専用とする新開発のe-POWERを搭載して登場したが、価格は先代型と比べてあまり高めていない。
先代型エクストレイルも20Xiハイブリッド(1モーター2クラッチ式)の4WDは360万円を上回り、新型のX・e-4ORCEに近い価格となっていた。
SUVは人気のカテゴリーということもあり、競争も激しいから値上げは難しいというのがその理由として考えられ、ユーザーにとっては歓迎すべきことだ。
ここで取り上げたSUVで最も強く意識する車種は、定番人気車のハリアー(トヨタ)だ。
主力はハイブリッドGで、後輪をモーターで駆動する4WDを備えたE-Fourは422万円になる。
一部の安全装備はオプションとなるが、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能、ディスプレイオーディオ、デジタルインナーミラーなどは標準装着する。内装は上質で後席も広いのが魅力。
新型になってハイブリッドのe-POWER専用車となり、FFと4WDのe-4ORCEを設定するエクストレイルの推奨グレードは、4WDのG・e-4ORCEだ。
価格はハリアーハイブリッドG・E-Fourに近く、エクストレイルはWLTCモード燃費では少し負けるが、動力性能は上回る。
上質感ならハリアー、運転の楽しさならエクストレイルだ。
CX-60(マツダ)の推奨グレードとなるXD・Lパッケージ4WDも、同等の価格になる。
ハイブリッドではないが、直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボを搭載して、最大トルクは51kgmと強力だ。
XD・Sパッケージに比べて約42万円高いが、60万円相当の装備を加えて内装の質も大いに高まる。
WLTCモード燃費はエクストレイルG・e-4ORCEと同等で、ディーゼルの軽油は、レギュラーガソリンよりも1L当たり約20円安い。従って燃料代もCX-60が安くなる。
今回取り上げた車種のなかでは、CX-60が総合的には一番買い得だと言える。
そして別格がアウトランダーPHEV(三菱)。
価格は500万円を超えるが(国からのCEV補助金は55万円)、プラグインハイブリッドで、「P」は本革シートなどを加えながらも価格アップを抑えている。
走行安定性も優れ、運転も楽しいから、予算に余裕があれば魅力的だ。
一方、RAV4(トヨタ)はハイブリッドの動力性能も魅力的だが、2Lのノーマルエンジンを搭載するアドベンチャー(オフロード志向のキャラクター)がオススメ。
オフロードだけではなくオンロードでも軽快な運転感覚が特徴であり魅力なモデルだ。
フォレスター(スバル)は最もオススメのスポーツを含めて、価格を350万円以下に抑えていてコンパクトSUV並みの価格設定となっているため、ミドルクラスSUVとしてかなり割安だ。
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