かつて、日産の技術力は世界の頂点といってよかった。日産みずからはもちろん、日産ユーザーが愛車のメーカー名を口にするとき、少し冗談めかしながらも誇らしげに「技術の日産」と呼んだものだった。
バブルの崩壊と不況の影響でコスト削減が優先され影を潜めてしまったが、電動化と自動運転の新時代に、その間も培い続けてきた「力」を見せ始めた。「技術の日産」のこれまでとこれからに、自動車評論家 鈴木直也氏がスポットを当てる。
※本稿は2022年8月のものです。
文/鈴木直也、写真/NISSAN、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年9月26日号
コメント
コメントの使い方eパワーが売れたといえるのは日本国内だけ。
タイのキックスは月販100台程度と完全に失敗し、ようやっとヨーロッパに投入したキャシュカイeパワーも、販売実績を見る限り人気車ではない。
アメリカや中国ではVCターボを積んだエクストレイル・ローグが販売台数を激減させ、日産が胸を張る「じまんの技術」と顧客の評価は大きく乖離しているというのが現実。
90年代、コストもそうでしたが、なんと言ってもデザインがパッとしなかった。70年代には、セドリック、グロリア、ローレル、スカイライン等、輝かしい車が登場したがその後、それらの車をデザインした方々が次々と退職し、ごく普通のデザイナーがデザインしたのが90年代。やはりデザインは大事。今の日産はいいぞ。