■スポーツモデルは1000万オーバーの超高額車に
この排ガス規制問題があったため、これら平成レトロカーのなかでも特にクルマ好きにとって魅力的なクルマたちは、いずれも最終モデルでも20年以上前の生産車ということになってしまったのだ。
スポーツモデルは2010年代になって国内各メーカーから新型車が登場してくるのだが、R35GT-Rにしても2代目NSXにしても、レクサス RCやLCなどにしても、1000万円級の超高額車になってしまい、おいそれとは手が出せない存在となってしまった。
その意味でも2002年8月の排ガス規制による生産終了は、大きなターニングポイントになったと言って過言ではない。
一方でホンダNSXは排ガス規制を見越して1997年のマイチェン時にいち早く対応。
1999年9月には当時の低公害車「優-低排出ガス」認定を受け、2002年8月以降も継続して販売されたし、同じくホンダのS2000は最初から排ガス規制に適応した2LNAの超高回転型エンジンを開発して対応した。
フェアレディZはVG型エンジンを搭載するZ32型を2000年9月に生産終了して一時期消滅していたが、新世代VQ型エンジンを搭載するZ33型が2002年7月30日に登場して、まさに平成時代の国産スポーツモデルの世代の移り変わりを印象付けた。
このように、平成レトロカーは2002年8月を境に「旧世代」と「新世代」が明確に入れ替わるのだ。
【番外コラム01】2002年8月を乗り切ってた平成レトロスポーツモデル
初代ホンダ NSXは1990年の登場。1997年には排ガス対応を完了し、2005年まで販売。S2000は1999年4月に排ガス対応して新規投入された。
【番外コラム02】さらに2002年8月以降にデビューした平成レトロスポーツモデル
日産 フェアレディZはZ32型が2000年9月に販売を終了したのち、Z33が登場する2002年7月30日まで不在となるも、排ガス規制に対応して復活した。
【画像ギャラリー】その雄姿は今もこの目に 排出ガス規制を受けひっそりと姿を消していった平成のレトロカーたち(12枚)画像ギャラリー
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