■白バイ隊員がもっとも困るのは否認されること
大人しい人だった場合は、ホッとひと安心。違反状況によっては、ちと偉そうにお説教をしちゃったり……。続いて交通切符(おもに青切符)作成にかかって、10分~15分の作業でめでたく1件達成となる。
しかし、一見して怖そうな人とか、反骨精神むき出しの人に当たってしまった場合はと言うと……。「ハズレた~」ってことで、内心ガックリしているのだ。ギャースカ、ギャースカ、文句を言われながら、それをなだめすかしての切符作成作業は、本当に大変だ。こういう人が違反者だと、切符切りに慣れた白バイ乗りでさえ、かなりのエネルギー消耗になる。
昭和の時代には、違反者に対して「おいコラ!」と怒鳴るお巡りさんがいたが、そんなお巡りさんはとっくに絶滅してしまっている。今や交通違反者は、ずばりお客さま。気持ちよくサインをしてもらわなければならない。というのも、ブチ切れた違反者が、現場で最後まで違反を認めず、切符へのサインを拒否しようものなら、否認事件となる。今度は白バイ乗りのほうが、困ってしまう。
違反を認めるか、認めないかは、違反者の自由だから、取り締まり現場ではよくあることなのだ。違反者にしてみれば、反則金の額によっては、その日の稼ぎが吹っ飛んじまうんだから、抵抗したくなる気持ちはよくわかる。おまけに減点もあるわけで、免停にでもなったら、仕事にも支障が出てくるだろう。たいていは、「これから気をつけるので今日は勘弁して下さいよ~」って、違反者も必死に懇願してくるのだ。
■いかに最速で説得できるか
もちろん白バイ乗りだって、必死だ。大事なノルマの1件なのだから。「頼むからサインしてくれ~」って心の中で叫びながら、ただただ説得することになる。時間の経過に伴い、サインしてもらいたいがために、違反者に対して「裁判になる」とか「逮捕されるかも」など、微妙に脅かしにかかることもある。
実際、否認事件となると、詳細な実況検分地図の作成のほか、これでもかってぐらい諸々の書類を作成しなければならない。同じ実績1件でも、途方もなく面倒くさくなるのだ。これらの手続きは、後日の裁判に備えての決められた作業なので、慣れた白バイ隊員でさえ、2~3時間、あるいは半日かかる。ノルマは待ってくれない、一件でも早く前に進むためには、サインは不可欠なのだ。
そして、反則金や罰金は、国の大事な収入となるため、偉い人たちは徹底的に白バイ乗りたちのケツを叩いているのだ。ともかく警察にとって違反者は大事なお客さま。丁寧で優しい言葉遣いが、大事な流儀となる。
コメント
コメントの使い方罰金は国にいくのではなく、捕まえたポリの署のストックになるから必死で捕まえるのだよ。
最高に反吐が出そうな記事。こんな警官ばかりだから警察の信頼が地に落ちたんじゃないか。