平成30年間、それぞれの年別に登場した国産車をピックアップ。ベストカーにおける、その年ごとの「これぞ1番だ!」というベストモデルを選出するこの企画。先日の1989年〜1998年編に続き、今回は1999年〜2008年編である。
1989年〜1998年編と比べると、満場一致でベストカーに推されたクルマが2台(1989年〜1998年編は満場一致はなかった)。それだけ、誰もが認める完成度の高いクルマだったことを伺わせる。
その年の日本カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた1台、さらにその年に起こった主なトピックも合わせて掲載した。「ああ〜、あんなこともあったよね〜」と思い出しながら眺めていただけたら幸いだ。
※本稿は2018年11月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2018年12月10日号
平成11年(1999年)…ホンダ S2000
[この年の主なトピック] JCO東海事業所で臨界事故、DDI・KDD・IDO3社が合併、大手銀行など15行に公的資金導入、東京都知事選挙で石原慎太郎氏が当選、ユーロ取引開始、台風18号で大きな被害、マカオが中国に返還など
豊作の1999年だけに迷っての選出。しかし全時代を通じても再び乗りたいクルマの上位にくるのは確かだ。現役当時は「官能性が足りない」などの批判もあったが、なぜ評価が低いのかいつも不思議に思っていた。
●次点…ヴィッツ、ランエボⅥ マキネン
【ちなみにこの年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは?】 トヨタヴィッツ(1999-2000)
平成12年(2000年)…日産 エクストレイル
[この年の主なトピック] イチロー、MLBマリナーズ入団、白川英樹筑波大名誉教授(高分子化学)がノーベル化学賞を受賞、シドニー五輪、そごう倒産など
「ガンガン使える」をキャッチフレーズに登場し、圧倒的人気車に。手頃な価格も含め多くの人に支持された点を買ってこの年のベストに選んだ。万能性に加え、のちにターボも追加されるなど豊富なラインナップも魅力だった。
●次点…インプレッサ(2代目)
【ちなみにこの年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは?】 ホンダシビック( 2000-2001)
平成13年(2001年)…ホンダ フィット
[この年の主なトピック] 野依良治名古屋大学大学院教授がノーベル化学賞を受賞、米多発同時テロ、ハンセン病訴訟で原告側が全面勝訴、実習船「えひめ丸」が米原潜「グリーンビル」と衝突・沈没する事故、狂牛病(BSE)問題、小泉内閣が発足など
現在のホンダ車にも継承されるセンタータンクレイアウトを採用し、広い室内空間を実現。ほかのコンパクトカーと比べて荷室まで圧倒的に広く、実用性では断然ナンバー1のコンパクトカーだと感心させられた。
●次点…ステージア(2代目)
【ちなみにこの年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは?】 ホンダフィット(2001-2002)
平成14年(2002年)…日産 フェアレディZ(5代目)
[この年の主なトピック] 小柴昌俊東京大学名誉教授(物理学賞)、島津製作所フェロー田中耕一さん(化学賞)がノーベル賞を受賞、バリ島で爆弾テロ、W杯日韓共催、ソルトレーク五輪開催など
Z33型からの復活に加え、現行型Z34フェアレディZよりもスタイルの完成度が高く、Zらしいと思うスタイリングに惚れ込んだ。ちょっと残念だったのは、V6、3.5Lと6MTのマッチングが今イチだったこと。
●次点…コペン
【ちなみにこの年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは?】 ホンダアコード(2002-2003)
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