旧車好きこそKINTO…ってマジ?? マニアが喜ぶ旧車試乗イベントで垣間見えたクルマのサブスクの未来

■「現代のカッコよさ」を優先してレストア

 そして本日のお目当てとなる1988年式の初代MR2 G-Limited スーパーチャージャー! そして同しく試乗車として用意された1992年式の70スープラ2.5GTツインターボエアロトップ! 2台ともリトラクタブルヘッドライト! しかもピカピカ! 内装も張り替えられてキレイでしかもシブい! 正直これ欲しい!!!!(笑)

根強いファンの多いA70スープラ。これをレンタカーで借りる…ううう…楽しそう……
根強いファンの多いA70スープラ。これをレンタカーで借りる…ううう…楽しそう……

 スープラのほうはそれほど悪くない状態の個体を仕入れてひととおりリフレッシュしただけだが、MR2は田んぼに半分埋まっていたような個体だったらしい。そんな状態からすべてバラして組み直し、完全にレストアしたのがこちら。エンジンのヘッドカバーとかピカピカ! 指でキュッキュ音がしますよ奥さん!

初代MR2(1984-1989年生産)は、日本の1980年代を代表するスポーツカーの一台。AW11、憧れたなあ…(遠い目)。そしてここまで美しいレストア車、見たことないです。乗りたい!!(KINTO「Vintage Club」では8時間25,000円~で借り出し可能)
初代MR2(1984-1989年生産)は、日本の1980年代を代表するスポーツカーの一台。AW11、憧れたなあ…(遠い目)。そしてここまで美しいレストア車、見たことないです。乗りたい!!(KINTO「Vintage Club」では8時間25,000円~で借り出し可能)

 というワケでいよいよMR2に試乗!

「僕は社外のハンドルがいいって言ったんですが、スタッフみんなとの話し合いでノーマルハンドルにしたんです」

 隣にはトヨタ自動車の土屋和也さんが同乗。このMR2の、主にエンジン回りのレストアに関わった方で、それ以外の車体は主に新明工業さんが受け持ち、共同でレストア作業にあたったとか。キレイに修復されたハンドルは確かに時代を感じさせる。とはいえMOMOとかでもいい感じだと思うのですが。

「確かに当時の雰囲気は再現すべきなんですが、そこは本当にセンスとか感覚ですね。若い人にも興味を持ってもらいたいので、現代のカッコ良さを優先してる部分はあります」

1980年代後半の当時を再現しつつ、現代的なカッコよさ(使いやすさ)も考慮してレストアしたとのこと。ううーーーん、乗ってみたい!!
1980年代後半の当時を再現しつつ、現代的なカッコよさ(使いやすさ)も考慮してレストアしたとのこと。ううーーーん、乗ってみたい!!

 確かに、いま見るとちょっとカッコ悪いとか、車高とかエアロパーツにはある。メーカー直系とはいえ、耐久性やコストなども考えると現代にまだ作られているパーツがあるなら、そっちを使ったほうがいい。

 ちょっと調子が悪いかも……と聞いていたクラッチを慎重につなぐ。「自由に走ってもらって大丈夫ですよ」とは言われるが、緊張しまっせ!

■「軽さは正義」

 少し走りだすと感じるのが「軽さ」。最新のクルマには必ずある安全装備や電子機器がない&車体が小さいせいでスイスイ動く。

「パワーは少し物足りないくらいなんですけど軽さは正義ですね」

 おっしゃるとおり。信号で角を曲がるタイミングで少し早めにアクセルを開けると、思っていたよりも20cmほど膨らんでしまう。あ、これミッドシップ特有の前の荷重が抜けちゃうヤツだ!!!(興奮&苦笑)。

 なかなか繊細で難しいけど、ダイレクトに反応するのが面白い! 上手く乗りこなしたくなる。足回りも固すぎず柔らかすぎずでいい感じだけど……これは?

「社外品でいい車高調つきのものがあったので。バネもノーマルより少し固いです」

 確かに昔のクルマってもっとフワフワしてたもんなあ。ちなみに自分のセリカと同じメーカーの車高調でした(笑)。エンジンもさすが完全レストアしただけあって変なノイズのないスムーズさ。マフラーもインタークーラーも社外だとか。これ実はかなりゴリゴリ走れそう!

エンジンは名機「4A-GZE型」、1.6L 直4 スーパーチャージャー。自動車雑誌でカタログスペックだけ見て憧れたものです。最高出力145ps/6400rpm、最大トルク19kgm/4400rpmで車両重量は1100kg。よくこんなクルマ作ったよなぁ……
エンジンは名機「4A-GZE型」、1.6L 直4 スーパーチャージャー。自動車雑誌でカタログスペックだけ見て憧れたものです。最高出力145ps/6400rpm、最大トルク19kgm/4400rpmで車両重量は1100kg。よくこんなクルマ作ったよなぁ……

 少しだけ特別に遠回りさせてもらったけれど、楽しい時間はあっという間。

「この事業は、実は5年後10年後のクルマがどうあるべきか、考えるためにもやっているんです。こういう昔のクルマを運転する楽しさってなんだろう、何を残すべきなんだろう、そんなことを考えながら関わっています。もちろん1台でも多くのクルマを後世に残すことも」

 いや、素晴らしい! 今度こそ完全プライベートの泊りがけで、27レビンとセリカLBに乗りに行くので、その時はよろしくお願いします!

KINTOの旧車レンタカーサービス「Vintage Club」の皆さん。「トヨタスポーツ800」や「セリカLB」など旧車好きが喜ぶラインアップを揃える
KINTOの旧車レンタカーサービス「Vintage Club」の皆さん。「トヨタスポーツ800」や「セリカLB」など旧車好きが喜ぶラインアップを揃える

■KINTO「Vintage Club」公式サイト

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

S-FR開発プロジェクトが再始動! 土屋圭市さんがトヨタのネオクラを乗りつくす! GWのお得情報満載【ベストカー5月26日号】

不死鳥のごとく蘇る! トヨタS-FR開発計画は再開していた! ドリキンこそレジェンドの土屋圭市さんがトヨタのネオクラシックを一気試乗! GWをより楽しく過ごす情報も満載なベストカー5月26日号、堂々発売中!