先祖回帰系か未来系か……悩ましいデザイン対決!! フェアレディZとスープラどっちがセクシー?

先祖回帰系か未来系か……悩ましいデザイン対決!! フェアレディZとスープラどっちがセクシー?

 カーボンニュートラルを目指す世界的な動きの中で、どんどん姿を消していくスポーツモデル。それでも長いボンネットに2枚ドアを持ったスポーツクーペの魅力が色あせることはない!

 今回は日本を代表する貴重な2台のスポーツモデル、日産の新型フェアレディZとトヨタのGRスープラの持つデザインの魅力について掘り下げてみよう!

文/清水草一、写真/ベストカー編集部

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■意外と競合しない!? フェアレディZとGRスープラ

2022年1月に日本市場モデルが公開された日産 フェアレディZ
2022年1月に日本市場モデルが公開された日産 フェアレディZ

 フェアレディZとGRスープラは、今や貴重となった6気筒のスポーツモデル。「今や貴重」というよりも、どちらも「奇跡の復活を遂げた6気筒スポーツモデル」と言ったほうがいいだろう。

 フェアレディZはV6ツインターボ、GRスープラは直6ターボ(BMW製)だが、排気量はともに3リッター。ボディサイズは非常に近く、全長はともに4380mm。

 最高出力も、Zの405馬力に対して、スープラは387馬力と拮抗している。車両重量はスープラのほうが100kgほど軽いので、動力性能はウルトラ僅差だ。

 つまりフェアレディZとGRスープラは、見事なほどガチのライバルなわけだが、我々が抱く漠然としたイメージでは、ライバル感は薄い。「Zとスープラ、どっちにしようかな」という話も聞いたことがない。

 まぁZのほうは受注停止で、どっちにしようもなにもないのだが、ともかくこの2台、宿敵のはずなのに、購入層はほとんど被っていない印象だ。

 その原因は、主にスタイリングにあるだろう。Zは初代S30を髣髴とさせる復古調で、全体にシンプルなのに対して、スープラは現代的な筋肉モリモリのマッチョ系。こちらもかつてのスープラのモチーフを取り入れているが、筋肉に埋まってしまっていて、どこがそうなのか判別が難しい。

 Zのデザインについては、あえて細かく指摘するまでもなく、初代のイメージをモダン化して、現代に蘇らせている。

 ベースとなった先代Zのプロポーションを根本から変えることはできなかったが、フロントオーバーハングを伸ばすことでロングノーズ感をぐっと増し、ルーフラインは初代そのままに近いイメージだ。

 テールランプなどリヤ周りは4代目のZ32をモチーフにしているが、全体のフォルムがロングノーズ系なので、Z32のキャブフォワードルックとは明らかに異なり、モチーフはあくまで部分的なものにとどまっている。

 Zのスタイリングについては、発表当時、「フロントフェイスが単純すぎる」という不満も一部で聞かれたが、復古調であることに関しては、ほぼ全面的に支持されている。

 世界的に見ても、スポーツカーのスタイリングはレトロモダンが主流。スポーツカーというカテゴリー自体、絶滅寸前の恐竜に近いこともあって、一種のノルタルジーとなっている。

 Zのスタイリングは、初代や2代目をリアルタイムで知る中高年世代にとっては、トム・クルーズ的な古典的なカッコ良さに満ちていて、実にセクシー。若い世代にとっては、そこが逆に新鮮に映る。

次ページは : ■清楚系のZとマッチョ系のスープラ!?

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