1385psのケーニグセグCC850降臨! やはりスーパーカーもガソリンエンジンこそ最高か!?

■EVもビックリの1000psオーバー!!

3ペダルだがAT9速ギアとMT6速が融合するESS(エンゲージ・シフト・システム)を採用。状況によってMTとATが選択できる
3ペダルだがAT9速ギアとMT6速が融合するESS(エンゲージ・シフト・システム)を採用。状況によってMTとATが選択できる

 CC850で特に目を引くがESS(エンゲージ・シフト・システム)だ。3ペダルにもかかわらずAT9速ギアとMT6速が融合。走行するシチュエーションでMTとATが選択できる。ちなみにATモードはクラッチペダルの操作は不要のようだ。

 もうひとつ注目すべき点はガソリンとE85燃料の両方が使えるのも新しい。ガソリンでは1185psに留まるが、E85燃料を積むと最高出力1385psを発揮。

 ちなみにE85燃料というのはトウモロコシが主原料のエタノール燃料で北米では2012年からインディカーシリーズで採用されている。ガソリンよりも価格が安いので、今北米ではガソリンに代わる燃料として注目されている。

 しかし、エタノールは燃えても炎が肉眼で見ることができないから厄介。インディーカーでもメカニックが何かから逃れようと必死にもがく姿を何度となく見たことがある。

 炎が見えないから何が起こっているかがわかりづらいのはとても危険。自然由来なので環境にも優しいが火災が起きた際に問題があるのと、燃料に適応したエンジンを搭載している車種がかぎられていることでなかなか普及はしないのが現状だ。

 個人的にはCCXとアゲーラRSRをインプレッションした経験を持っている。また、2015年5月23日に鈴鹿サーキットで開催されたアゲーラONE:1の発表会にもお邪魔していて、クリスチャンにもインタビューしているので少なからず縁を感じている。

 ケーニグセグに共通していえるのはエンジンパワーが尋常でないこと。アクセルを踏み込めば車体全体が浮遊するような挙動で加速する感覚はケーニグセグ独特の乗り味だ。また、エキゾーストノートとともに力強い加速感はガソリンエンジンならではの魅力でもある。

■EVにいまだ付きまとう不安要素

 近年、日本でもEV化の動きを推進しているが、個人的な見解としては時期早々だと考えている。確かにEVの加速感は魅力だ。しかし、環境や電力確保の問題が山積しているのと、世界的に電力時給がひっ迫しているのにEV化を推し進める思考が理解できない。

 充電スポットも少なくインフラも整備されていない。現状、ガソリン車やHVと比較すると普及率は1%に満たない。仮にEVが50%以上普及したら電力が足りないのは明白だ。

 東京都はこれから新築する家に太陽光パネルを義務化して電力を賄うつもりのようだが、太陽が照っている昼間にしか使えない不安定な電力では不充分。

 しかも意外と知られていないが、EVは対応年数が過ぎた際の処分方法がまだ決まっていない。太陽光パネルは有害物質で構成されているから燃やすこともできない。また、EVに搭載されている電池パックも同様でバッテリーに充電できなくなったらただのゴミ。再利用できないから捨てるしかない。

 さらに厄介なのがEVで火災が発生した際、水をかけて消火もできない現実もある。その指針もまとまっていないのにEVに補助金をジャブジャブ投入する東京都と国は無責任だ。

 EVで遠出したことがある人ならわかるが、途中で急速充電しないと目的地まで行って帰ってくることができない。急速充電といっても30分は待たなくてはいけない。

 PAやSAなら時間もつぶせるが、何もないところにある充電スポットだとただひたすら待つしかない。しかも30分受電しても走行できる距離は道路状況によっては充分ではない。

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