■法人人気は絶大!! その理由は時代錯誤も甚だしかった
現在、パッソを購入するユーザー層のほとんどは、65歳以上の年齢層だという。加えて、法人需要がパッソの販売台数を下支えする。法人ユースになる理由は2つだ。1つは価格の安さ、もう1つは登録車という点にある。
最新の軽自動車は価格も車格も装備も十分な存在だが、黄色いナンバーを付ける軽自動車ということが、まだまだイメージを損ねるらしい。最近では減っているものの、実際に外回りの営業をする中で、「あそこの会社は軽自動車で営業に来る」というマイナスイメージを持たれることが、令和の今でも残っているというのだ。
■パッソ復権は軽自動車との違いをアピールすべき!?
こうした見方は個人ユーザーの中でも多い。まだまだ「軽自動車は、危ないし貧相だ」という誤解がある。
パッソは登録車だからこそ、前述の偏見を持たれることは少ない。また、人気の軽スーパーハイトワゴン等よりも大幅に車両本体価格が安いのが魅力の一つだ。こうしたポイントが、か細くも需要を維持し続け、販売を続けられる理由なのであろう。
これまで、コンパクトカーと軽自動車の板挟みに合い、パッソの人気が上がらないという見方も多かったと思う。筆者もそのように見ていたうちの一人だ。
しかし、既に軽自動車需要にも、コンパクトカー需要にも、今のパッソが自信をもって応えられるという状況ではないと思う。モデル末期を迎え、次なるステージを考えなければならない時期となった今、筆者がパッソに進んでほしいと思う領域は、ビジネスカーだ。
カローラアクシオやフィールダーがビジネスカーとして存続し、その上で個人ユーザーから一定数の支持を受けていることは周知の事実。パッソは今後、ビジネスコンパクトカーと軽バンの間に位置するクルマとして存在し続けるのが良いと思う。
外見には凝らず、シンプルな使いやすさと価格を維持する。明確な支持層が分かっている今だからこそ、パッソが変われる時なのではないだろうか。初代モデルのように、「ヴィッツよりも小さいが室内は広い」というような、機能性を全面に押し出し、プチトヨタの新時代を築き上げていってほしい。
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