■開発担当はSTIトップガン、初代WRX S4担当の高津益夫氏
同車を手がけたのは、先代WRXシリーズの開発を指揮し、現在はSTIで開発副本部長を務める高津益夫氏だ。第1弾となるWRX S4 STI Sport #を手がけた人物でもある。
それだけに、パワーユニットなどの基本性能はそのままに、STIの知見を最大限活用したSTIコンプリートカーのエントリーとしての役目をしっかりと受け継いでいる。つまり、コスパも重視したクルマ作りが行われていることを意味する。
まずはビジュアルから見ていこう。ボディカラーには、特別設定色となるカタログモデル非設定の「オフショアブルー・メタリック」を含めた全4色を用意。一見、エクステリアはSTIスポーツ同様に思えるが、特別仕様の演出として取り入れたのが、「黒締め」だ。
ヘッドライトベゼル、フロントグリル、フロントバンパースカート、エンブレム類などをブラック化することで、よりボディを引き締まった印象に仕上げている。細かい部分では、チェリーレッドのSTIバッジの縁取りも、専用のラスターブラック仕上げにするこだわりよう。
さらにサイドガラスのモールも上部をブラック化しているが、敢えて下部はメッキ仕上げを残すことで、シャープなガラスラインを強調し、レヴォーグの持つスポーティさを際立たせているという。
内装についても、同様に「黒締め」が図れた。なんとルーフライナーも標準車とは異なるブラック仕上げに。これもコンプリートカーならではの技だ。もちろん、インパネやドアトリムなども同様に黒基調となる。
さらにアクセントカラーは、STI Sport系とは異なり、近年、STIコンプリートカーで使用されているシルバーに変更し、ステッチやシートベルトなどに採用。
そして最大の目玉が、レヴォーグには非設定となるレカロ製フロントシートの標準化だ。これにはレヴォーグファンにも、ぜひ新たなレカロシートを……という高津氏の想いが込められている。
■さまざまなSTI製フレキシブルドローパーツを装着
もちろん、STIコンプリートカーだけにメカニズムにも手を加えている。ただ、エンジンや足回りなどは、ベース車であるSTIスポーツRと同様だ。そこで投入された秘密兵器が、STIの技が詰まったSTIフレキシブルドローパーツたちだ。フロントとリアには、市販品と同じSTIフレキシブルドロースティフナーを装着。
さらにフロントには、専用開発のSTIフレキシブルドロータワーバーを装備しているのが肝となる。これは市販されるフレキシブルタワーバーの特徴的な構造であるピロボール内蔵のジョイント部にスプリングを追加したもの。
これにより、常にタワーバーに負荷を加えることになり、フレキシブルドロースティフナー同様にスタンバイ状態とし、操舵初期の応答遅れをより縮めているという。これによりSGP×フルインナーフレーム構造の新世代プラットフォームによるクルマの動きのよさに、磨きが掛けられているというわけだ。
さらにバネ下の軽量化と、より応答性に優れるタイヤをチョイス。専用アイテムとして、BBS鍛造19インチホイールと225/40R19のミシュランパイロットスポーツ5を装着した。走りのよさに加え、ドレスアップにも磨きが掛けられている。
さらにはSTIのこだわりとして、スポーティな走りを提供すべく、スバルパフォーマンストランスミッションの性能をしっかりと引き出すべく、CVTクーラーの追加。さらにSTIレシピによる隠し味も加えられているというから期待が膨らむばかりだ。
コメント
コメントの使い方たった500台で5ドアワゴンですから即完売は確実でしたが、確かに内容に対して安いわけではありませんね。
内容的にはノートからノートオーラと同様ですし、専用レカロもデザインはそれぞれ好みが分かれそう。
とはいえ、BBSを売りに出す前提なら悪いとは思いません。メーカー装着のBBSというだけでやたら高額で売れますから、
それを元手にちゃんと幅広なホイール&タイヤに替えたら大幅に良くなるはず
STIのコンプリートカーではないです。
スバルの限定車です。