【トヨタ、マツダ、BMWら値落ち率を調査!!】価値の落ちないクルマはどれだ!?

■最近新型車が人気のボルボは値落ちが少ないのか?

一年間に発表、発売されたクルマのなかから、ナンバー1を決めるのが日本カー・オブ・ザ・イヤー。ボルボは2017年にXC60、そして2018年はXC40で輸入車ブランドとして初めて2年連続でイヤーカーに輝く偉業を達成した。

その効果は絶大で、XC60そしてXC40の納車は長期に及んでおり、納車までの間、別のボルボ車に乗るブリッジ「SMAVO」というサービスを展開。こちらのサービスもユーザーに好評となっている。

2017年に登場したフラッグシップモデルXC90から始まったボルボの新商品群だが、どれだけ人気なのか残価率を調べてみた。残念ながら話題のXC40は数値を出すことができなかったが、そのほかのボルボ車も驚異的な数値を記録していたのだ。

データのサンプルは5車種とも2017〜2018年式の車両。( )内の数字は残価率

エントリーモデルとなるV40。現行モデルとして最終型ともいえるクラシックが登場したが、2018年式の残価率を調べてみると3カ月前が73.1%。今月でも66.4%と非常に高くなっている。そして新世代ボルボの幕開けを告げたXC90も3カ月前が74.1%、今月が70.9%と70%超えの高水準となっている。

そのなかでも最も高い残価率を示しているのが、イヤーカーに輝いたXC60。3カ月前の残価率は驚異の83.5%で、今月でも79.2%と高水準。メルセデスベンツやBMWといったプレミアムブランドの人気車種でも72~73%なので、このXC60の残価率は凄すぎる。

日本では登場から5年が経つV40だが、今も高い残価率をキープ。XC40など新型車が人気で、ボルボ車全体のイメージがアップしているためか?

賞の獲得もひとつの要因だが、新プラットフォームの採用により、高い走行性能そして安全性能を両立させたこともこのボルボ人気を支えている。そして、シンプルかつ上品なスカンジナビアデザインに惹かれるユーザーを獲得できたのも大きい。

このボルボの台頭はクルマ選びの指向性が変わったことを表している。

■ゴーン会長逮捕の影響で日産車は値落ちしている?

2018年11月19日、日産自動車のカルロス・ゴーン会長が金融商品取引法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕され起こった「ゴーンショック」。2019年1月8日には会社法違反(特別背任)の疑いで再逮捕され、現在も東京拘置所に勾留されている。

企業トップのスキャンダルだけに、販売に影響が出るかと思っていたが、日産ノートが’18年暦年の新車登録台数で13万6324台を達成し、初のトップに輝いた。また、同じく暦年でセレナが9万9865台でミニバントップに輝くなどゴーンショックの影響は個人向け新車販売への影響は少ないようだ。

ゴーンショックによって中古車価格が値崩れしているということは起こってない。ただ、中古車市場でノートは未中古使用車が多数出回っている

しかし、日産関係者に話を聞くと、ノートとセレナの偉業を手放しで喜んではいられないという。その理由は法人需要が大きく下がっているからだ。やはり、企業トップのスキャンダルはクリーンなイメージを大事にする法人需要に影響が出ていて、現場は驚異を感じているという。

新車では好調だったが、中古車の影響はどうなのかと調べてみた。下の表はゴーン元会長の逮捕前と逮捕後、そして現在の中古車の平均価格の推移だ。

※ゴーン氏逮捕は2018年11月

チェックしてみると、人気のノート、セレナに加えて、エクストレイル、エルグランド、スカイラインといった日産の主要5車種を調べてみると、エクストレイルやエルグランド、スカイラインは値落ちしているものの、これは通常の値落ちで、逮捕の影響は小さい。

注目なのは、新車販売台数ナンバー1に輝いたノートだ。中古車市場に未使用中古車が大量に出回ったため、平均価格が上昇している。いくら名誉が欲しいとしても、これはちょっといただけない。しかし、ユーザーにしてみれば、新車とほとんど変わらない高コンディション車が割安で手に入るというのはおいしい話なので、見逃せない。


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