トヨタ 初代86は当初ディーラーマンがアタマ抱えた!? 久々のスポーツカーで四苦八苦!?

■ファンを作り上げるクルマと販売現場も気づき始める

86を愛するユーザーを満足させる販売店を目指すことが、営業成績を伸ばすことに繋がった
86を愛するユーザーを満足させる販売店を目指すことが、営業成績を伸ばすことに繋がった

 物珍しさが落ち着き出したのは2012年の冬になった頃だった。この頃からは、86というクルマに魅力を感じ、2ドアスポーツが「欲しい」ユーザーの来店が増えてくる。説明、試乗、商談、成約という流れが生まれ初め、86がまともに売れるようになってきた。

 同時に86ユーザーに対するアフターフォローもスタートする。86が好きでクルマが好きというユーザーを、どう満足させるべきなのか、ここでも試行錯誤が繰り返された。

 86と他車種のユーザーで、大きく違うところは、86が好きでトヨタが好き、だから86を「選んで乗っている」ということだ。ここで大事なのは「トヨタが好き」ということ。別にトヨタが嫌ならばBRZを選んだっていいのだから。

 これに気づいた販売店や営業マンは、既にトヨタ86のファンであるユーザーに対して、今度はディーラー、ひいては営業マンのファンにするための活動を進めていく。ここに気づいた販社は、86をきっかけにして営業成績を伸ばしていった。

 顧客を囲い込み、さらに強固なファン作りを進めたいと考えるトヨタ販売店は多く、これがハマった形だ。特に良かったのは86ユーザーが紹介者を連れてきて成約に結び付くケース。ファンが連れてくる人は、同じくファンになり、長く販売店を愛してくれる。

 一度は煙たがられた86だったが、次第に当時から現在まで、トヨタ販売店が注力しなければならなかったことを気づかせ、実行させるトリガーの役割を果たした。現在もGR86は、販売現場にファンを作る大切さを懇々と説き続けているはずだ。

【画像ギャラリー】初代86と誕生から10周年を記念したGR86の特別仕様車をギャラリーでチェック!!(17枚)画像ギャラリー

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