センチュリーSUVの未来は明るいのか? 方向転換に成功した先達たち
シリーズ4代目にして大変身を遂げそうなセンチュリーだが、実際にこの新型センチュリーは成功を収めることができるのだろうか?
まずはこれまでセンチュリーが担ってきたショーファーカーとしての役割だが、たとえSUVルックになっても一定の需要はあるはず。さらに大幅な変身によって新たな顧客層の開拓も期待できる。実際、過去にはショーファーカーからドライバーズカーへと転身して成功したクルマも存在する。最後にそうした“転向車”を見ていくことにしよう。
●レクサス LS
トヨタが北米でスタートさせた高級車ブランドのレクサス。このレクサスの初陣をきった最上級モデルが1989年発売のLSだ。LSはその後国内でトヨタ セルシオという名称でリリースされたが、セルシオはセンチュリーに並ぶショーファーカーとしても人気を集めた。
そんなLSも、2017年登場の5代目モデルでは運動性能を高めることによって、ドライブしても楽しいクルマへと生まれ変わることになる。
先代に比べて全高が15mm低くなり、車幅を25mm広げた5代目LSは、ワイド&ローのフォルムを実現し、重量配分を最適化。さらに電子制御式エアサスのチューニングも進み、これまでのように「重要なのは後部座席で運転の爽快感は二の次」といったクルマではなくなった。
この変革はマーケットにも好意的に受け入れられ、5代目LSは好調な売れゆきを見せているという。
●トヨタ クラウンマジェスタ
日本を代表する高級セダンのひとつがトヨタのクラウン。クラウン自体も長年に渡ってショーファーカーとして利用されてきたが、1989年のセルシオ登場によってその地位にも変化が生じた。そこでクラウンとセルシオの間を埋めるために開発されたのがクラウンマジェスタ(以下・マジェスタ)だ。
セルシオにも搭載される4リッターV8エンジンモデルもラインナップして1991年に誕生したマジェスタは、2013年に販売が終了した5代目モデルまでクラウンの上位バージョンであり続けた。しかし、日本国内でもレクサスブランドが展開されたこともあり、6代目は高級路線からクラウンのバリエーションのひとつになった。
6代目はハイブリッド専用車になり、ボディもマジェスタ専用からクラウンと共通化された。これでマジェスタだけの個性は薄れてしまったものの、根強い人気を保っていた。
そのマジェスタだが、2018年のクラウンリニューアルとともに廃止されることになり、27年の歴史を終えている。
歴史上最大とも言うべき転換点を迎えるセンチュリー。現在のショーファーカーは大型セダンからミニバンへと変化しているとも言われており、そういう意味では今回のSUV化もある意味では正解なのかもしれない。だがこればかりは実車が登場し、さらに販売開始から一定期間が経過しないと結果は見えてこない。
ベストカーの調査では、新型センチュリーの登場時期は2023年秋で価格は1000万~1500万円になると予想されている。もちろんこれはあくまで予想にすぎない。後はメーカーからの新型センチュリーに関する正式なアナウンスと、実車が公開される日を期待して待ちたい。
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コメント
コメントの使い方いくら何でも次期型ってことは無いでしょう。
センチュリーの派生車種の位置付けでは?
天皇陛下や総理大臣の乗るクルマが格下FFSUVって…。