■価格の割にお得感少な目!? 今は道路状況がメイン
ETC2.0は高速道路に限らず多くの社会実験が現在も行われているが、現実に戻ると冒頭に述べたように価格の割には得られる情報が少ないという声も聞く。要はコスパが低いのだ。
で、ここまで引っ張ってきたが、今回のメインテーマである「情報の割り込み問題」である。
ETC2.0で実現できる基本サービスは渋滞回避支援と安全運転支援。そして対応カーナビへの情報表示がある。
ETC2.0車載器は単独設置による運用は可能だが、それ自体は音声による案内のみ。今のトレンドとしてはやはりカーナビとの連携による情報ツールとしての活用方法だ。
ただ、いずれの場合も情報が路側機側から入ってきた際、画面上、多くの場合は画面を分割して簡易地図情報等が割り込んでくる。
走行中、カーナビの画面を注視することはNGだが、たしかに高速道路走行中にいきなり割り込みされると人にもよるがドキッとする。
またこれは昨今における“カーナビあるある”なのだが、トレンドである「大画面化」によりETC2.0の情報表示もかなりデカイ簡易地図等が割り込んでくるのだ。
ETC2.0自体にもまだまだ改善しなければならないという前提はたしかにあるが、基本的な考えは「誰もが等しく情報を取得し活用できること」である。
ETC2.0の活用事例として頻繁に取り上げられる首都高速4号線新宿⇔代々木間の連続S字カーブは渋滞時も含め事故が多いことで有名である。
運転慣れしているドライバーなどは事前に速度を落とすことができても「慣れていない」また「認知・判断・操作」が遅れ気味の高齢ドライバーなどに対しては情報を早めに送ることは重要だ。
■最新モデルはオフにできる!? 購入するならこの機能はぜひ
水掛け論になってしまってもオチが無いのだが、今後クルマを購入し、ETC2.0対応カーナビやディスプレイオーディオを選ぶ際にぜひ確認しておくポイントがある。
それはカーナビ側の「割り込み機能のオン/オフ」機能である。メーカーオプションを筆頭に昨今の最新ナビにはこの機能の採用が拡大している。
車種にもよるが、対応車種の多くは「設定」などから「VICS/ETC2.0」などの項目を選び、そこから「割り込み情報のオン/オフ」を選択すれば良い。
車種により細かな設定の差はあるし、割り込み画面はオンで音声はオフにできるものもあるので、細かい仕様は販売店で取扱説明書を見せて貰うか、年式の新しいモデルであればネットからダウンロードすることもできる。
■大画面化に合わせ表示自体も検討すべき時期に……
今後販売される新モデルであれば、前述した「割り込み情報」の細かな設定変更は可能になるだろう。
あくまでも筆者は「情報は命」という考えなので、基本オフにはしない。路側機から降ってくる情報をどう取捨選択し活用するかはドライバーの責任であるので最初からブロックするということは安全面でもあまりオススメできない。
ただ今回のテーマを受けて、改めて情報表示を確認してみると、割り込み情報のデザインやUIなどは少々古さを感じる。前述したように「誰もがわかる情報」としては有りなのだろうが、基本設計は7V型時代の表示ロジックだ。
もはや大画面ナビの時代に入る中、表示のオン/オフとは別に表示項目やUI自体を再検討する時代に入ってきていると強く感じる。
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