■渡辺陽一郎氏が選ぶ5台
10年後に中古車市場の価値が高まる条件は、今後も長く欲しいと思わせる魅力が必要。新車が大量に売られていないことも条件だ。人気車でも中古車が大量に流通すると、需給バランスによって価値が高まりにくい。
殿堂入りの車種を除くと、スポーツモデルにはWRX S4がある。全長が4670mmのセダンだから運転しやすく後席も広い。2Lターボと4WDの併用で走行性能は抜群に高い。フルモデルチェンジを受けると、ボディを拡大する可能性もあり、現行型は中古車市場で高値を保つ。
ノートオーラNISMOは、内外装、足まわり、タイヤ、ドライブモードの設定まで専用だ。しかも価格は300万円以下で、ノートオーラGに比べて約28万円の上乗せに抑えた。新車価格のわりに中古車価格が高く維持される。
SUVはランドクルーザー。納期が長期化して今は受注を止めている。現行ガソリンZXの価格は730万円だが、中古車価格は1200万円を超える。納期遅延が中古車市場を混乱させ、その原因は日本への割り当てが生産総数の10%を大きく下まわることだ。日本の納期は長く、中古車価格の高騰も続く。
ミニバンはデリカD:5。発売は2007年と古いが、人気は根強く、アウトランダーと同等の台数を販売する。販売店では「デリカD:5は高値で売却できるため、何台も乗り継ぐお客様が多い」という。
グランエースの中古車価格も、新車と同等以上だ。アルファードでも3列目の快適性は1/2列目に劣るが、グランエースプレミアムは2列目とほぼ同じ。1列目よりも快適で、乗車定員の6名全員が長距離を快適に移動できる。この機能はグランエースのみだから、中古車価格も下がりにくい。
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