このまま市販されても違和感がない完成度
フロント周りのデザインは、最新の日産車に合わせた意匠となっており、これによって大きなボディがもつ迫力を一層強められている。ただ、フロントグリルには冷却用のスリッドがあるので、アリアやサクラのようなバッテリーEVではないようだ。
ボディサイドでは、3mはあるであろうロングホイールベースが特徴的。スリッド模様の入った推定20インチはある大径ホイール&タイヤや、前後に付いたブラックのフェンダーアーチも迫力満点だ。Cピラー周りの処理はリアのデザインなどは現行パスファインダーとは異なり、アリアやオーラ、エクストレイルといった最新の日産デザインを踏襲しているようだ。
インテリアでは、ウルトラワイドディスプレイとよぶ大型の液晶モニターのほか、ヘッドアップディスプレイも備えているようす。グレーの表皮と、ブラックカラーのシートのグラデーションも質感が高い。エアコンの吹き出し口やステアリングホイール、ドリンクホルダー、シフトノブなどの細部に、ゴールドの加飾が施されているところは、中国仕向けらしいといえるだろう。
「パスファインダーコンセプト」という名前から想像すると、パスファインダーがフルモデルチェンジされるのでは、と思えるが、今回はあくまで中国仕向けのコンセプトカーということなので、ただちに北米パスファインダーのフルモデルチェンジが行われることはないと思われる。ただ、今回のパスファインダーコンセプトは、コンセプトカー特有の曖昧な部分が見当たらず、繊細につくりこまれているようにみえ、このまま市販されてもおかしくはない。
アウトランダーPHEVのユニット搭載で登場を期待!!
さて、万が一日本仕向けがあるとしたら、どのような姿が望ましいのか。まずは、ボディサイズの適正化と、電動パワートレインの搭載の2つは必要となるだろう。現行パスファインダーは、全長5020mm×全幅1980cm×全高1800mm、ホイールベース2900mmという超立派な大型SUVであり、狭い日本の道路事情では扱いづらいため、最低でも全幅を1.9m未満にすることが求められる。できればアウトランダーPHEV(全長4710×全幅1860×全高1745)や、マツダCX-8(全長4925×全幅1845×全高1730)程度にまで、スケールダウンをしたいところだ。
パワートレインについては、前述したように、現行パスファインダーに搭載されている3.5リッターV6エンジン級の、電動パワートレインが欲しいところ。日本に導入されるならば、最適だと思われるのがアウトランダーPHEVの、2.4L直4ガソリンエンジン+前後2モーター+大型バッテリーのプラグインハイブリッドだ。前後モーターを合わせると、システム出力185kW、システムトルク440Nm級にもなり、3.5L V6を超える動力性能を得ることも可能なはずだ。
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今回のパスファインダーコンセプトがいくらかっこよくても、日本で商売になるほど売るためには、これくらい大改修は必要となるが、日産としては、たいして売れる見込みのない日本仕向けのためだけに、わざわざサイズダウンをしてこないだろう。
日本のユーザーが求めるのは、アルファード/ヴェルファイア、レクサスLMのような3列シートのラージミニバンだ。噂では、次期型エルグランドの開発が水面下で進行中とのこと。このカッコいいパスファインダーコンセプトを日本で見ることができなのは残念ではあるが、そのぶん、エルグランドのフルモデルチェンジに期待したい。
【画像ギャラリー】パスファインダーコンセプトをギャラリーでチェック!!(18枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方くだらない妄想、誰かと思ったらまた吉川賢一か。BC編集部の方がよほどマシなこと書いてる。